イスラエル 臼杵陽著
中東の火薬庫といわれ、今なお紛争が絶えないイスラエル。本書は、19世紀後半のユダヤ人入植から始まり、第2次大戦後の建国、4度の中東戦争を経て、現在に至るまでのイスラエルの歴史を中東地域研究者の著者が詳細に解説している。
イスラエルの和平が実現しない背景には、大きく三つの問題が横たわる。ユダヤ民族国家かユダヤ教国家かという問題。それぞれのエスニシティによる差別。そして、最も深刻なのは、同じイスラエルという国籍を有するユダヤ人とアラブ人の民族的な対立である。さらには周辺国との関係、アメリカの思惑なども絡んでくる。
多文化国家イスラエルの複雑な現実が浮き彫りになる。
岩波新書 819円
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