割賦販売法の「総量規制」導入、教育ローンへの影響に懸念余地

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この制度の狙いは各社による過剰与信の防止(裏返すと多重債務の防止)にある。多重債務が悲劇的な結末を生みがちであることはいうまでもない。その意味では、過剰与信防止の包括支払見込額制度の導入によって、多重債務問題が解消されることは好ましいともいえるだろう。

しかしその一方で、これまで提供してきた極度額を大幅に減額せざるをえなくなる結果、信販・クレジットカード各社の経営が厳しくなる事態も想定できる。信販・クレジットカードへの依存が大きい消費生活を続けてきた消費者も、消費生活の見直しを迫られかねないだろう。

もちろん、過剰な遊興費を圧縮することは消費生活の健全化に資するが、問題は、消費のすべてが過剰な遊興費というわけではない、ということである。場合によっては、利用者に思わぬ不都合が生じかねない。

そこで取り上げたいケースがある。信販会社がこれまで提供してきた教育ローン・学費ローンである。

信販業界では近年、大学、短大との提携によって、この種のローンを個品割賦(信販)という方式で行ってきている。提携数が拡大しているのはこの商品に対する需要が大きいことを意味している。

その理由はいくつかある。第一に、国の教育ローンがしだいに利用しにくくなっていること。これは、行政改革の一環として、日本政策金融公庫が提供してきた国の教育ローンの条件が厳しくなってきたことに起因している。現に、同公庫は2008年10月以降、ローン審査条件の一つである世帯の年間収入の上限額を減額し、融資枠も縮小させている。

第二に、銀行の教育ローンが利用しにくいこと。この商品では往々にして、融資条件として年収、勤続年数等々の基準が細かく設定されているうえ、店頭窓口における手続きが必要となっている。その結果、銀行の営業店が存在しない地域に居住する者にとっては利用したくても利用しにくい。

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