フォード撤退、日本市場は見捨てられたのか

ドイツ車は好調、「アメ車」手抜きの自業自得

フォードのハッチバック車「フォーカス」。近年、日本での販売は低迷していた(写真:共同通信)

「今までフォード車を販売してきたお客さんのことを思うと困る」

九州のあるフォードディーラーは、苦渋に満ちた声で心情を吐露した。

米国自動車業界の「ビッグスリー」の1つであるフォード・モーターは、2016年中に日本でのすべての事業から撤退する。10店ある直営ディーラーはすべて閉鎖し、42店の独立系ディーラーとの契約も終了することが決定。日本拠点の従業員292名は職を失う。

既存ユーザーへのアフターメンテは継続

既存のフォードユーザーへの交換部品の提供やアフターメンテナンスについては、なんらかの形で継続できるよう検討している。過去、仏ルノーやスウェーデンのサーブの正規輸入業者が不在になったときには、別の自動車販売会社が顧客対応を引き受けてきた。PL法(製造物責任法)やリコール発生時の告知義務があることを考えると、フォードのケースでも日本の窓口が一切なくなることは考えにくい。

1996年には日本で2万3000台を販売していたフォードだが、2008年以降は低迷が続き、販売台数5000台割れが続いていた。フォードの2014年のグローバル販売台数は632万台であり、そのうち日本が占める割合は1%未満と、日本の位置付けは低い。フォードは「収益性を改善する合理的な道筋がなく、投資に見合うリターンが見込めない」ことを理由に撤退を決めたと説明する。加えて、日本の自動車市場が縮小していることや、国産メーカーが支配的で輸入車シェアが低いことを指摘している。

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