会社が売られる!そのとき「考えるべきこと」

悲観する人、新天地で花開く人

さて、売却された会社に勤務している人たちは実際のところどうなるのか?

過去にこだわる姿勢はマイナスにしかならない

もし、社内で別の事業部門に移るとなれば「転職」と同じような覚悟が必要です。社内転職して成功するにはいくつかの前提条件が必要。その重要なもののひとつが社内人脈。仕事を覚えて、活躍するためには新しい職場の人間関係を把握しておくことは必須。明らかに外様扱いになるのですから、でしゃばらず、ただし言うべきことはしっかり言うためにその職場における「キーマンが誰か」ということ、また、そのキーマンの考え方について押さえておくべきでしょう。たとえば、社内転職した職場では、上司が人事評価で重視するポイントは何か。同じ会社だから仕事のスタイルは同じと決めつけてはいけません。

「前の事業部門では、このやり方で問題がなかったのですが……」

と過去にこだわるような姿勢はマイナスにしかなりません。一方で売却された事業で仕事を続けるならばどうか? 社名は変わりますが、職場環境は大きくは変わらないでしょう。ただし、変わらないのは一定の期間だけ。大抵の事業買収で「現体制を当面は維持します」と買収企業は確約することで売却企業の不安を払拭させる条件を提示するからです。

ただし、当面とはどれくらいの期間のことか? おそらく1年くらいなどそれほど長い期間でないこともあり、その後は買収先の企業から役員や部長がやってきて「わが社のスタイルに合わせて欲しい」と要求を突き付けられることも多々あるでしょう。時間的な猶予はありますが、やはりこういうときに重要なのは、社内転職のときと同じように職場(買収先企業)の人間関係や考え方を押さえておくことです。それができれば、キャリア人生に新たなチャンスが到来することもあります。取材した会社では、買収された事業側の社員で、買収前には低い評価であった人材が

「どうして、前の会社では評価が低かったのはわからない。仕事ぶりにはすばらしいものがある」

と見直され、重要なポストに抜擢されていました。その人にインタビューしてみると、買収される前の職場では上司との人間関係に問題があって干されたような状態になったようです。環境の変化は自分を変えるいい機会になることがよくわかるケースではないでしょうか。いずれにしても、事業の売却で自分の置かれた環境が変わることは、誰にでも起こること。そう認識しておく必要があるかもしれません。 

 

 

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