苦境のオリックス! 資産圧縮で耐え忍ぶ“不動産金融王”《不動産危機》

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 とはいえ、今回の評価損計上後に、大京が見せつけたのはすさまじいばかりの販売力だった。オリックス不動産と大京の共同事業第1号である江東区の「亀戸レジデンス」(700戸)のような大型プロジェクトでも、大京の活躍が目立った。十分な引き当て処理を行って価格を切り下げさえすれば、業界ナンバーワンの販売力は健在なわけだ。オリックス不動産としては、計画しているプロジェクトを円滑に進めるためにも、大京の強力な販売力を積極的に使いたいところだろう。今後は「純投資」を卒業し、いっそう事業面での連携を強化していくことは間違いない。

大京に加えもう1社、グループにマンション分譲大手が加わっている。昨年9月、オリックスは、不動産流動化事業で急成長したものの資金繰りに行き詰まったジョイント・コーポレーションの第三者割当増資を引き受け、100億円を出資。さらに200億円分の融資極度額を設定し、資金繰り支援に乗り出した。

ジョイントの副社長には、松崎勉・オリックス不動産副社長を送り込み、再建へ向けた経営支援を進めているところだ。これについても、オリックスの説明は「純投資」。資産内容に比べて過小評価されており、株価が回復した際には売却によりリターンを得られる、というわけだ。その証拠に、投資銀行本部による投資案件だという。

確かに、ジョイントが手掛けていた土地には、銀座8丁目など一等地の案件も多い。しかし、短期での回復を考えて出資を行ったのだとすれば、不動産市況に対する見方はいかにも甘かったといえる。一段と地価が下落していけば、追加の支援を迫られる可能性が高い。金融危機が深刻化する最中にこうしたリスクの大きい出資を行ったことも、オリックスの信用不安につながっている。

12月末時点で5・5兆円ある有利子負債のうち資本市場調達が占める比率は35%(07年12月末は41%)。残りは銀行、生損保など間接金融に頼っている。とりわけみずほコーポレート銀行は過去数年で融資残高を一直線に伸ばし、今年に入ってからは三井住友銀行、住友信託銀行が融資を減らしたことに伴い、最大の貸し手に浮上したもようだ(下グラフ参照)。


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