台湾の新興政党は、何を目指しているのか 緑党社会民主党連盟主席が語る政治理念

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──笵主席は日本についてどのような考えをお持ちか。日本が台湾の政治や経済、そして外交関係の上で行っている役割をどのように見るか。そして最近、台湾情勢の変化が、日本人にどのような印象を与えるだろうか。

日本は隣国の中でも、とても重要な国だ。地域の平和を維持するため、私たちは隣国とより多く、深い交流と対話が必要だ。日本の若者たちも政治により多くの関心をもってくれたらと思う。調査によれば、緑党社会民主党連盟は、台湾の30代以下の若い層が最も支持する第3勢力の政党だ。国立台湾大学と国立中山大学(高雄市)総学生会が実施した模擬投票の結果、この二つの大学の学生たちは私たちの連盟を一番に選んでくれた。

若者たちが最も好む政党になったことは、私たちの理想に最もかなうものだ。また、未来のトレンドに最も合うことを意味する。私が学生時代に支持した政党は民進党だったことと似ている。当時の民進党は政党禁止令を突破し、権威主義国家を相手に挑戦し、また未来を代表していたためだ。

地域の平和のために日本との交流を最も重視

──この8年間の国民党政権をどう評価しているか。

国民党は民主主義を傷つけ、貧富の格差を広げた。かつて、国民党は両岸関係については相対的にうまく処理できる政党として考えられていたが、この8年間は、両岸関係を良好にしたというよりは台湾をさらに親中的にした。これが、馬英九政権が民心を失った理由だ。

──民進党の蔡英文候補の総統選勝利がほぼ確実視されている。第3勢力の一つとして緑党社会民主党連盟は今後、民進党とどのような関係を持つのか。

立法院の政党票において、われわれはライバル関係にある。われわれは政権交代を支持する。総統は交替すべきだ。そして、蔡英文はそのような主張と支持に最も合った人物だ。われわれが望むのは、今回の3つの票、すなわち総統選、立法院比例代表制、立法院選挙区のいずれでも国民党に投票してはいけないということだ。

しかし、立法院ではわれわれのような多様な力、特に青年と一般市民を代表できる声が立法院に入ることを望んでいる。国民党は理想的な反対野党の役割を果たせないことが証明されており、われわれは反対党も替わるべきだと考えている。緑党社会民主党連盟が立法院に委員(議員)を送り込むことができれば、この役割をきちんと果たすことができると信じている。

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