台湾の新興政党は、何を目指しているのか 緑党社会民主党連盟主席が語る政治理念

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──これまでの選挙戦でもっとも厳しいことは何か。

台湾の政治・選挙制度はとても商業的で、資本が少ない小党には劣勢となってしまう。そのため、候補者の知名度を上げるのにとても苦労している。わが連合が成立した経過と各候補者の経歴を見れば、誰にでも堂々とアピールできるものだ。そのため、有権者が私たちの連盟と候補者に関心をもって知ってくれれば支持率もともに上昇するものだが、それができない。今後も、政治環境を変え、カネがない若者たちも出馬できる平等な機会を持てるようにしたい。

──笵主席が出馬している台北市大安区は、国民党が伝統的に強い地域だ。若者たちは統一と独立、国民党と民進党など既存のイデオロギーや政党色が薄まっているが、そうではなく、今でも両党のイデオロギー色が強い有権者もいる。そんな有権者に対し、どのように主張・説得しているのか。

私たちは継続して「若者重視、専門性のある政治家、負担のない改革」を主張してきた。私の対立候補となる国民党の蒋乃辛候補は、私より年齢が20歳以上高い。私が中学校3年制の時から、すでにこの地域で代議士となっていた。多くの人たちが立法院(国会)は世代交代が必要だと考える。蒋候補の立法院における評決記録を見ると、彼の行動は民心とまったく正反対なものだ。

若者を重視し、未来を代表する政党だ

たとえば、原子力政策に関する評決が5回行われているが、蒋候補はすべて原発建設を支持している。これは、国民の主流的な考えからかけ離れている。評決記録を取り上げて、「蒋候補は過去に立ち、私は未来に向かっている」と主張している。

蒋候補は立法院改革に関する法案を一度も提出しておらず、立法院の市民傍聴権を認める評決でも否決に回っている。国民はこれまで、どの立法委員が立法院でどんなことをしていたのか知らなかったはずだ。今は、私たちがやろうとしていることに国民も共感し、「未来を代表する候補」を選挙で選ぼうと考えているはずだ。基本的政策は、まずは「論戦してみる」ということだ。

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