指示の仕方を変えれば部下はみるみる変わる 部下をうまく動かす「任せ方2.0」とは?

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上司:そう。で、なんでAさんを推薦したかというと、うちの部門の業務についての理解を深める、いい機会だと思ったんだよね。仕事のやり方を見直すためには、個々の業務の目的やつながりなどを深く理解する必要があるからさ。Aさんは「業務を遂行する」というところは申し分ないから、次は「業務を改善する」「構築する」ってレベルに行ってほしいんだよね。
部下A:わかりました、ありがとうございます。
上司:ただ、そんなに簡単ではないよ。特に「人を動かす」という点には、本当に苦労すると思う。人間、今までのやり方を変えるのは嫌がるからね。
部下A:たしかに……。そうですよね……。
上司:ただ、さっきも言ったように仕事のやり方を改善する大切な仕事だし、Aさんにとってもいい経験になると思うんだよね。…どうだろう、引き受けてくれる?
部下A:……わかりました。やってみます。
上司:ありがとう。じゃあ、総務部長から連絡が来ると思うけど、何か質問があったらいつでも来て。
部下A:はい、ありがとうございます。

 

いかがだったでしょうか? まずは、この任せ方2.0がどのような構造になっているのかを解明していきましょう。

「任せ方2.0」の4ステップ

上述した上司と部下のやり取りは、以下のような4つのステップに大別できます。それぞれのステップを詳しく見ていきましょう。

Step.1 意義づけ

まずは、任せる仕事の意義をきちんと伝えます。仕事の進め方や具体的なタスクなどではなく、最初に意義を伝える理由は2つあります。

ひとつ目は、仕事の目的を理解してもらうためです。任せる仕事の意義、つまり目的やゴールイメージが理解できると、仕事を進める中で発生する意思決定の拠り所となります。「こんなことくらいで、いちいち相談しないでくれよ」とぼやいてしまいそうな部下がいた場合、意義が理解できていないことがほとんどです。意義がわからなければ、相談が逐一必要になってしまいます。

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