2位はみずほフィナンシャルグループの1880人。このうち男性は260人で257人が1週間以内だった。育児休業は子が2歳に達するまで取得できる。さらに、上司による休業前・休業中・復職前・復職後面談の実施や自宅で学習可能なeラーニング講座の提供など、育休後にスムーズな職場復帰ができるよう配慮されている。また、「両立支援セミナー」「育休者サロン」などを開催し、育児と仕事の両立に向けたノウハウ提供や社員間ネットワーク構築を目指している。
3位は日本電信電話(NTT東日本・西日本など主要会社を含むデータ)で1822人。このうち男性は60人ですべて期間1週間超の取得だ。育児休業は子が3歳まで可能。産休・育休中に自宅から社内のサーバーへのアクセスを可能にするなどのIT環境も整備している。また上司やダイバーシティ推進室との面談やキャリア形成研修を実施し、スムーズな職場復帰を後押しする。
4位は日本生命保険の1715人。同社は女性社員数が6万3363人と全社員数7万783人の89.5%を占める。男性は少数派だが、ダイバーシティ推進の一環として、「男性職員の育児休業100%取得」を目標に掲げ、2013年504人、2014年264人と2年連続で達成している。
もっとも2013年は503人、2014年は264人全員が1週間以内とまだ「家庭を重視する意識を高める」段階といえそうだが、第一歩としては評価できる。
金融機関が育休取得に熱心な理由とは?
5位は三井住友フィナンシャルグループの1513人(開示は三井住友銀行)。このうち男性は85人(1週間以内79人)だ。育児休業復職率は97.8%と取得者が1000人を超えている上位6社の中で最も高い数字となっている。結婚や配偶者の転勤等にあわせての「勤務地変更制度」、育児繁忙時だけ一時的に職種を転換する「キャリアサポート職種転換制度」などでキャリアを継続できる制度を多数用意。これらがきちんと機能していることが伺える。
6位は第一生命保険1077人(うち男性が84人)。育児休業取得率は全体92.1%、男性は53.2%となっている。「パパトレーニング育児休業」と愛称をつけ男性職員に短期の育児休業取得を奨励。その結果、子が生まれたパパ社員の半分以上の84人(うち73人が1週間以内)が取得するレベルまで上がってきている。
以下、7位日本航空779人、8位住友生命保険711人、9位日清医療食品677人、10位西日本旅客鉄道665人と続く。上位10社のうち、銀行・生保の金融機関が6社を占める。金融機関は女性社員が多く、出産退職は大幅な戦力ダウンとなりやすい。そのため「従業員確保」という切実な問題として育休取得の推進に取り組んでいるケースが多いようだ。
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