31歳外銀エリートの恋愛観は自信たっぷり 東京の「婚活事情」最前線<2>
「まぁでも3年目くらいまでは仕事も大変だったけど、今はやっと楽しくなってきたよ。しんどいこともあるけど、やっとトレーダーって呼ばれても恥ずかしくなくなってきた。」
31歳の超エリート。東京の恋愛市場の中で頂点に君臨すると言ってもいい。
リーマンショック後、外銀の男たちの人気は下がったとか、稼ぎも昔ほどよくない、安定を求める今のご時世そこまでモテない、などちまたでは言われているが、そんなのはウソだ。
逆に今でも一線で活躍しているのは、不景気の中で生き残った選りすぐりの一流の男たち。ベンチャー企業の社長などより、収入も学歴も育ちもその会社名によって約束され、グローバルに活躍する彼らを狙う女たちは多い。都心の手練れの女たちから見ても申し分ないスペックである。
「彼女とはうまくいってるよ。先月は長い休みを一緒にとってLAとベガスに行ってきたよ。最高だったよ。今アメリカに両親が住んでるから、彼女の紹介も兼ねてね。」
そういえばfacebookにそんな投稿が上がっていた。ビジネスクラスの中で自撮り、ビバリーヒルズやベガスの高級ホテルでドレスアップ、ビーチで寝転ぶ美男美女のたくさんの写真。
2年近く付き合っている彼女の美優は聡と同い年で、同業の日系証券会社で秘書をしている。彼女は大学時代、ミスキャンパスに選ばれていた。二人はお互いを彼氏彼女として家族や友人に紹介し、公の場にもいつも二人で顔を出している。聡の豪華な赤坂のタワーマンションで料理上手な美憂が手料理を振る舞うホームパーティも評判で、定期的に開催されている。
結婚する必要はない、今が最高のライフスタイルだ
「いや、結婚は考えてないよ。」
白い歯を見せながら、キッパリと、迷いのない眼で笑顔で答える。
「やりたい事がまだたくさんあるしね。今結婚なんて重大な責任とれる時期じゃないよ。もちろん彼女に不満があるわけじゃないよ。本当に好きだし尊敬してるし、浮気なんてしない。」
好きだという言葉に嘘はない。恋人として100%完璧な男。でも結婚はしない。