要確認!「入ったらダメな保険」と「損する保険」 セールストークを鵜呑みにしてはいけない

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1万ドル預けて、1ドル90円なら90万円、1ドル100円なら100万円、1ドル110円なら110万円になります。つまり、為替が円安になるほど、皆さんは儲もうかることになります。ただ、考えてみてください。皆さんは、1ドル110円のタイミングに合わせて、死んだり、入院できますか? それは、なかなか難しいでしょう。

そもそも、生命保険自体が自分の命や健康をかけたギャンブルのようなもの。そこに、為替リスクまで加えて、二重のギャンブルをする必要があるのでしょうか? ちなみに、2019年10月1日の為替は、1ドル約108円ですが、1年前の2018年10月1日は1ドル約113円だったので、1年前に加入した人は、現レートと比べたら損をしていることになります。

ジジ、ババがすすめる「学資保険」は旨みなし

孫が生まれると、「すぐに、郵便局の学資保険に入っておきなさい」と言う、おじいちゃん、おばあちゃんは多いようです。

なぜなら、自分の息子、娘が生まれたときに預けた「学資保険」が、教育資金が必要な時期に大きく増えて戻ってきた嬉しい経験があるからです。でも、子どもが生まれたら学資保険に加入したほうが本当にお得なのでしょうか。

実は、ジジ、ババがあなたのために「学資保険」に加入したのは、いまから30年も前のこと。バブル期でかなり金利が高かった頃です。

その頃だと、例えば30歳のパパが、1歳になる子どもを「学資保険」に加入させて18歳で満期保険金をもらうと、払った100万円は、180万円くらいに増えています。

けれど、世の中は様変わりし、超低金利時代に突入しています。平成デフレで金利がどんどん下がり、いまだと、100万円支払っても、戻ってくる時には100万円を切っている。さらに昔はなかった入院保障などがついているので、90万円くらいになってしまいます。100万円払って、18年後に90万円しか戻ってこないなら、貯蓄としては旨みがないといっても過言ではないでしょう。

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