日本が「睡眠不足大国」に転落した3つの事情 急速に減少していく日本人の「睡眠時間」

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なぜ、日本人は眠らないのか?(写真:tomos/PIXTA)

日本人の睡眠時間は世界的に見ても少ないことをご存じだろうか。経済協力開発機構(OECD)の国際比較調査によると加盟国の中でいちばん短く、アメリカ、フランス、イギリスなど欧米先進諸国と比べても1時間ほど短い“睡眠不足大国”なのだ。 睡眠医学の第一人者である秋田大学医学部教授の三島和夫氏が「日本人が睡眠不足になる理由」について解説する。

日本人が睡眠不足になる3つの理由

働く世代の男女に共通する「睡眠不足になる理由」は大きく分けて3つあります。

①働きすぎ

OECDによる労働時間の国際比較調査でも明らかになっていますが、日本人の労働時間は、年間では減少傾向にあるものの、平日1日あたりの労働時間は増えています。土日に休む分、残業時間が多く、米国やフランスの約3倍という報告もあります。

しかも、長時間労働で睡眠時間が削られ、結果的に生産性が低くなるという皮肉な状況になっています。

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三島 和夫 秋田大学医学部教授

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みしま かずお / Kazuo Mishima

1963年、秋田県生まれ。秋田大学大学院医学系研究科精神科学講座教授。医学博士。1987年、秋田大学医学部医学科を卒業後、同大精神科学講座講師、同助教授、アメリカ・スタンフォード大学医学部睡眠研究センター客員准教授、国立精神・神経医療研究センター睡眠・覚醒障害研究部部長を経て、2018年より現職。日本睡眠学会理事、日本時間生物学会理事、日本生物学的精神医学会評議員。これまでに睡眠薬の臨床試験ガイドライン、同適正使用と休薬ガイドライン、睡眠障害の病態研究などに関する厚生労働省研究班の主任研究者を歴任。

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