医師少ない日本に世界一病院が多いという謎

国民皆保険制度はこのままでは維持できない

しかし、驚くことに、「医師が足りない、足りない」と叫ばれている日本ですが、病院の数はおよそ9000施設あり、これは世界ダントツの1位です。

病院数世界2位のアメリカが5000ちょっとであることを考えると、日本の病院が「異常なほど」と言っていいくらい多いのが、よくわかると思います。医師が不足しているのであれば、病院の整理・統廃合を行い限られた医療資源を最大限に活用できるような環境を整えるべきです。

日本は世界で最も多くの病院を抱える国

しかし、現状は真逆。日本は世界で最も多くの病院を抱える国なのです。

医療現場で働いていた当時、僕は当直するたびに、“小さな病院がたくさん散在するのではなく、しっかりとした大きな病院が必要十分にあるほうが、病院スタッフ1人ひとりの負担は減るし、病院の設備や維持にかかるコストも割安になるし、ゆくゆくは患者さんのためになるのではないか”とずっと感じていました。

僕は比較的マンパワーに恵まれた病院で働いていましたので、人手不足を実体験で痛感したわけではないのですが、同じエリアに小規模の病院があったりすると、“なんでみんながバラバラにやっているのだろう”といつも疑問に思っていました。

たとえば、大きな病院まで車を飛ばしても1時間くらいかかってしまう、というようなエリアには、小規模でもある程度救急を受け入れられるような病院は必要だと思います。

しかし、大きな病院まで車で○分もあれば行けてしまうようなエリアのなかで、いくつもの病院が救急を受け入れるのは効率的とはいえませんし、近いエリア内で多くの病院がCTやMRIなどの高額の医療機器を導入して利用することも、全体としてみたら合理的でありません。

病院が多数散在しているということを、医師の数からも具体的に考えてみます。

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