音力発電って何だ!? エアバスも大注目の日本発グリーンベンチャー

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 期待できるのは、身近な機器を動かす小さな電力だけではない。冒頭に紹介した首都高速道路に、仮にくまなく発電装置を敷き詰めれば、東京23区の家庭用電気の約半分を賄うことができる、との試算もある。「道路だけではない。ビルに取り付ければビルが発電所になり、公園に設置すれば公園が発電所になる。製造コスト、維持コストも小さいので、これは究極のエコだと思う」。

世界の名だたる企業も注目する。騒音の塊(かたまり)である旅客機を製造する欧州のエアバス社からは、共同開発の打診があった。まだ本格的な共同開発には取りかかっていないが、月1回程度、定期的なミーティングを行い、準備を進めているという。

音力、振動力発電のメリットは、電気を生み出すだけではない。騒音や振動のエネルギーを電気に換えるということは、実は防音、免振の役割も果たす。振動を抑える効果により、構造物の寿命が延びるうえ、騒音を抑えることにより、周辺の住環境を改善することにもつながる。

また、高齢者が住む部屋にその上を歩けば発電する床を敷いておけば安否確認にも使える。家を留守にしている場合の防犯に役立てることもできる。発電以外の副次的な効果もかなり大きいのだ。

「今から50年後、CO2が発生する発電はできなくなる。そうなったときには世界の発電の20%を音力・振動力発電が担うようになる」

速水氏は、こんな将来像を真顔で語る。火力発電、原子力発電などが持続できなくなれば発電の主役は、太陽光発電、風力発電の二つになる。主役にはなれない。しかし、その場で発電してその場で使う「地産地消」のエネルギーとして、音と振動を用いた発電が全発電の20%を担う第三の柱になるというのだ。

これは夢ではなく想像可能な現実だ。ひょっとしたら日本発のこの小さなベンチャーが、「グリーンエネルギー」の常識を変えることになるかもしれない。

(週刊東洋経済)

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