頭の中を「仕分け」するだけで"成果"が変わる 一流の人はなぜ「シンプル思考」なのか?

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一流の人は、タスク管理において時間視点だけではなく、他人に任せる視点を持ちます。タスクが立て込んできて頭がゴチャゴチャしてきたら、「自分でする仕事と他人に任せる(他人の力を借りる)仕事」に仕分けして、集中すべき問題をシンプルに捉えます。その結果、部下が育ち、自分も本当に大切なところにのみ集中できるようになっています。

とにかく自分が頑張ればいいというスタンスだと、すぐにキャパオーバーを迎え、頭の混乱も招くことになります。自分と他人の視点で仕分けし、シンプル思考になることは、自分の時間のゆとりもつくり出す効果があります。

メモを使えば思考はシンプルになる

ここまで一流の人は、頭の中で仕分けすることで問題を小さなサイズにして処理能力を高めている、これがシンプル思考であるとお話してきました。では、シンプル思考になるためには何から始めればよいのか。これを最後にご紹介しておきます。

大切なことはメモ用紙に頭の中にある問題を書き出すことです。頭の中がゴチャゴチャして問題が複雑になったままなのは、目に見えない状態だからです。頭の中だけで考えていると堂々巡りを始めてしまうので、メモ用紙に書き出すことで目に見えるような形にします。

日頃私たちは、衣替えのシーズンにおける衣類の整理やゴミの分別など、目に見えるものは生活の中でスムーズに仕分けをしているはずです。頭の中の仕分けも同じで、目に見えるようにメモ用紙に書き出します。メモ用紙とは、いわば“第2の脳”なのです。

手帳でもノートでもなく、あくまでもメモ用紙です。手帳やノートだと書き損じがあった際に修正が面倒なのと、過去に書いたことに思考が引っ張られてしまうリスクがあります。その点、思考をシンプルにするためだけにメモ用紙に書き出せば、用が終われば後は捨てるだけで物理的にもシンプルにできます。会社で余っているコピーミスした裏紙などでも十分です。

用紙サイズはA4で横置きにして頭に抱える問題を、大きく仕分けしていってください。大きなスペースに書き込むことで、自由に発想が広がりやすくなります。また記述にはボールペンではなくサインペンを使って大きな文字で書くことも、頭をスッキリさせていく点でおすすめです。

もし、これを読んでいるあなたが、頭の中のゴチャゴチャに直面していれば、メモに書き出し、前述した「変えられるものと・変えられないもの」、「100点仕事と60点仕事」、「自分仕事と他人仕事」に仕分けするところから始めてみてはいかがでしょうか。はじめの第一歩は、やがて一流の思考法へと進化していきます。

鈴木 進介 思考の整理家

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すずき しんすけ / Shinsuke Suzuki

株式会社コンパス代表取締役。「思考の整理」を切り口とした経営コンサルティングや講演、人材教育で「シンプル思考」の大切さを説いている。25歳で起業後、「経歴なし」「金なし」「人脈なし」「ノウハウなし」の四重苦からスタートしたため、3年以上まともな収入が得られず挫折続きの生活を送る。その後、「思考を整理すれば、問題の9割が解決している」ことに気づき、思考の整理術に開眼。以来、10年以上にわたり研究を独自に重ねて体系化。難しい問題をやさしく解きほぐす「セパレート思考」は、フリーランスやベンチャー企業、東証一部上場企業まで幅広く支持され、コンサルティング実績は100社以上、研修は年間100日以上こなす。
http://www.suzukishinsuke.com/

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