海外投資家の矛先は中小型お宝株にシフト 日本株は参院選控えた前半が勝負の匂い
繰り返すが、予想データの通りに株価が動くならわれわれは苦労しない。ビッグデータ全盛の世の中となり、情報や数字を入手することについては格段の進歩を遂げたが、得た数字を評価する基準は瞬間に変わり、その基準(判断)はまったく進歩していない。それがマーケットであり、もっとも面白いところだ。
もし今年の高値と思われる2万2000円を抜けたら、どのような基準(判断)になるだろう。チャートで見て、昨年6月高値2万0952円からその後1万6901円まで下げた倍返しの2万5000円になるのだろうか。最も変化するPER基準で、今の15倍台が18倍まで買われて、今の日経平均 EPSが10%増えたら2万4000円になるのだろうか。少なくとも今年の日本株は昨年同様、デフレ脱却を目指す経済の中で展開される。7月の参院選(場合によっては衆参同日選)を控え、政策のピッチは上がろう。ひとまず年前半が勝負の感じがする。
面白い1年になりそう
外国人投資家の矛先は、昨年やりつくした主力株から、今までカバーしていなかった中小型お宝株(ある外国人ファンドの表現)に移ってくるだろう。新幹線を始めとする老朽インフラの大改修、リニア、政策の子育て関連、人手不足を補うロボット・IT関連、日本の神髄ものつくり関連等、面白い1年となりそうだ。筆者がカバーしている銘柄の中でも、その関連銘柄は多い。エイジア(2352・東マ)、JPHD(2749)、Eストアー(4304・JQ)、メディシノバ(4875・JQ)、日本精密(7771・JQ)などは出世株の匂いがする。
さて、年末31日のNY株だが、市場参加者が少ないなか、3連休前の持ち高調整の売りが優勢となり続落。これでナスダックは4年連続の上昇だが、ダウは年間で7年ぶりマイナスとなった。例年欧米株は、クリスマス明けから実質新年相場として走り出すが、今年はすぐに3連休。カレンダーから見た予想の通り、クリスマス明けのスタートダッシュはなく、28日から31日までのダウのトータルは127.14ドル安だった。
今年は本当の意味で、世界のマーケットは日本の大発会から始まる。始めが肝心なのは世界共通だ。責任ある大発会にしたいものだが、低調なアメリカ株の影響で、どうやら200円前後のマイナスから始まりそうだ。しかし、昨年もそんな感じからスタートした。今週(1月4日~8日)の日経平均予想レンジは1万8500円~1万9300円。
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