韓国経済「3%成長」の目標は、かなり厳しい 2016年の韓国経済、構造改革に注力すべき

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現代経済研究院のホン・ジュンピョ研究委員も、同様な予測をする。ホン研究委員は「低成長に入る恐れはあるが、2%台成長の時代が本格化するとみるには多少無理がある。それよりは、低成長になっても先進国に進入できればよいが、それができないことが問題だ。先進国と中進国の間に挟まって伸び悩むという問題が深刻化するからだ」と分析する。

2.9%や3.1%という数字だけを見ると、それほど意見が大きく異なっているわけではない。しかし、経済は心理、という側面もある。2%台、3%台という議論自体が、経済の主体に大きな影響を与えることもある。ある民間シンクタンクの研究員は「韓国は成長率に非常に敏感に反応する。2%台成長という予測が、経済主体に及ぼす影響は大きい」と言う。

また、「2016年4月に行われる総選挙に向けて何らかの対策を考える必要がある政府・与党からは、3%台成長とアピールせざるをえない。一方で、最悪の状況に備えようとする企業は最低値を確認しがちだ。それが保守的な見通しにつながる」と説明する。

短期的な景気浮揚策よりは構造改革を

どの国の政府や期間も、まずは肯定的な予想を出した後、実際の経済状況に合わせて見通しを下方修正することが多い。成長を促す政策を実施するため、予想を現状から高めに見ておいて、成長率が下がらないように政策を行うためだ。

韓国企業は現在、企業規模を縮小し、将来のための収益源を探そうと努力している。前出のイ・グンテ首席研究委員は「こういう時だからこそ、内需拡大といった単純で短期的な処方箋はむしろ毒になる。長期的な見通しをもって構造調整を進め、経済体質を変化させることで、成長率が下がらないようにすることが必要だ」と言う。

また、ホン・ジュンピョ研究委員は「低成長で着実に規模を拡大し、成長率とは無関係に実質的な先進国社会に入ることが重要。危機意識を持って、大きな枠組みを持った構造改革を実施すべきだ」と助言する。

(韓国『中央日報エコノミスト』2016年1月4日号)
 

パク・サンジュ 韓国「中央日報エコノミスト」記者
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