富士フイルムHDが豪州ビジネスアウトソーシング事業買収。ドキュメント事業とのシナジー狙う
富士フイルムホールディングスは8月27日、豪州のビジネスサービスプロバイダー最大手サルマット社から、ビジネスプロセスアウトソーシング事業を買収すると発表した。
買収金額は3億7500万豪ドル(約304億円)で、サルマット社の100%子会社であるサルマットドキュメントマネジメントソリューション社(以下、SDMS社)と傘下の11社、およびSDMSの事業をアジア展開するサルマットアジア社の全株式が対象。10月中旬をメドに買収完了を予定している。
SDMS社は、かねてより富士フイルムHD傘下にある富士ゼロックスのオンデマンドプリンター等の顧客でもあり、電気、ガス、通信会社などの請求書の発送代行や、請求書業務の電子化、自動処理といったサービスを展開している。宛名や内容を1通ごとにカスタマイズして印刷する可変印刷で、大量のデータマネジメントを行うソフトウエアにも強みを持つ。
「SDMS社はデータマネジメントや印刷プロセスの効率化といった点で、当社にない高い技術力がある。子会社化することで、オーストラリア国内を中心に展開しているSDMS社のサービスを、当社のマーケティング能力を生かして東南アジア、オセアニア、中国などに拡大していく」(富士フイルムHD)
SDMS社の2012年6月期の売上は3億1600万豪ドル(約256億円)、無形資産償却費控除前の営業利益は4950万豪ドル(約40億円)。
今回のSDMS社買収によって、富士フイルムHDは、傘下の富士ゼロックスが手掛けるドキュメントソリューション事業の一層の強化を目指している。
(島 大輔 =東洋経済オンライン)
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