2016年度の一般会計予算は96.7兆円に 新規国債は34.4兆円で7年ぶり低水準
[東京 19日 ロイター] - 政府は、2016年度一般会計予算案で、歳出の総額を96兆7000億円程度とする方針を固めた。予算総額としては過去最大だが、歳出の伸びは安倍晋三内閣が今年6月に掲げた目標以内とし、経済成長と財政再建の両立をめざす。
新規国債の発行は34兆4000億円と、当初予算としては09年度の33兆2940億円以来7年ぶりの低水準となる。
予算案は、21、22日に麻生太郎財務相が関係閣僚と詰めの協議を行ったうえで24日に閣議決定する。
予算総額が最大に上るのは、高齢化に伴う社会保障費の増加が避けられないためだ。ただ、今回の予算編成では薬価改定を柱に伸びを抑え、全体としては15年度当初(96兆3420億円)との比較で4000億円程度の増加とする。
国債費や地方交付税交付金を除いた一般歳出は57兆8000億円となる見通しだ。
歳入では、税収を57兆6000億円とする。政府は、物価上昇率を加味した名目成長率が16年度に3.1%程度になると見込んでおり、税収規模は1991年度以来、25年ぶりの高水準に達する。税外収入は4兆7000億円とする。
新規国債の発行は減らす。安倍内閣は12年12月の発足後、次年度予算の財源として年金特例公債2兆6110億円を含む45兆4620億円の国債発行を計上したが、税収の伸びを踏まえ、現政権発足時からは10兆円超の減額となる。
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