中国政府の資料では一帯一路の沿線には中国を含めて65カ国があり、総人口は世界の6割にあたる44億人。GDP総額は21兆㌦で世界の3割を占めるという。「一帯一路」には全体を縛るルールは何もなく、中国と周辺国との二国間関係の束でしかない。中国は周辺国との「ウィン・ウィン」関係を強調するが、国力で圧倒的に勝る中国が決定権を握っているのは明らかだ。
それを予感させるような動きもある。中国は周辺国や米国の反対を押し切って南シナ海の人工島造成を続けている。中国による南シナ海の支配が確立されれば、米軍はインド洋以西へのアクセスが難しくなる。そうなったとき、中国の空母は一帯一路沿線の諸国に圧力をかけるための切り札になるだろう。
中国が「一帯一路」建設を進める理由は、①TPPを含めた米国のアジア太平洋戦略への対抗、②国有企業が抱える膨大な過剰生産能力の解消、③世界最大の外貨準備の運用改善、という3つに集約できる。
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