「原油暴落」が来年の株式市場を暗示している 日本株はドル高が終わるとどうなるのか
また原油についても、米国でのシェールオイルの生産が伸び悩んでいるほか、サウジアラビアやロシアの産油量も直近では若干ではあるものの減少している。もちろん、経済制裁解除前夜であるイランからの輸出増加懸念は残る。だが、これらの供給面の材料はかなり織り込んだのではないか、というのが筆者の読みだ。
ドル高転換が「資源株反転」のきっかけに?
また為替相場も重要なポイントである。これまでドルは対主要通貨で上昇してきたが、その主な理由は将来の米国の利上げにある。
その利上げが目前に迫る中、ドルの上値は重くなりつつある。これは、利上げがかなり十分に織り込まれたことを意味するだろう。
そうであれば、まさに「噂で買って、真実で売る」、つまり、利上げ後はドル高基調が転換することになるだろう。
そうなれば、コモディティ価格は今後、必然的に押し上げられることになるだろう。その値動きが急速かどうかはわからない。だが、コモディティは異常ともいえる安値まで売り込まれてきただけに、戻し始めた時の「戻りの幅」は、きわめて大きくなる可能性がある。
筆者はこの動きを利用しない手はないと考える。とりわけ石油・資源関連株は、株式市場の他の業種と比べると、値動きで大きく後れを取っている。また資源会社の様相を強めている大手商社株も出遅れ感が目立つ。
こうした銘柄群は、コモディティ価格が反発に転じれば、株式市場がたとえ軟調に推移しても、相対的に堅調さを維持するだろう。このように、かなり売り込まれてきたこれらのセクターは、2016年以降、長期的に見れば非常に魅力的に見える。
もし、今後コモディティが株式に対して4年間、優位に動くのであれば、これらのセクターも同様に他の株式に対して高いパフォーマンスを示すはずである。
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