ブリヂストンが天然ゴムのゲノム解読に成功、安定調達に向け第一歩
ブリヂストンは7月10日、タイヤの主原料の1つである天然ゴムの生産性向上に向けた2つの新しい技術を開発したと発表した。
一つが天然ゴム(パラゴムノキ)の病害診断技術。主な原産地であるインドネシアでは、パラゴムノキの根白腐病が問題になっており、被害額は年間生産量の約6%、年数百億円に上る。現在は罹病木かどうかの判断を目視で行っており、被害の拡大につながっている。ブリヂストンはNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の研究協力事業として、目視に変わる4つの診断方法を世界で初めて開発した。
もう一つがパラゴムノキのゲノム解読だ。国立遺伝学研究所などと共同で行い、6月に代表的品種のゲノムの全解読に成功した。今後は生育の早さや原液の採取量の多さなどにつながるゲノム情報を解読し、生産性の高い品種・個体の選抜につなげる。選抜した品種を栽培することで、従来の農園よりも25~50%の生産性向上が見込めるという。
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