住之江うどん抗争勃発! グルメ杵屋のおひざ元にライバルの「丸亀製麺」が出店
大阪市住之江区北加賀屋。6月29日、東証1部上場のトリドールが運営する、低価格のセルフ式うどん店「丸亀製麺」(住之江店)がオープンした。丸亀製麺としては589店目となる。
トリドールは前2012年3月期に113店の丸亀製麺を新設。今13年3月期も115店の開業を計画する。住之江店はトリドールにとっては、出店計画にのっとった淡々としたオープンに過ぎない。
しかし、グルメ杵屋にとっては、あたかものど元に匕首を突き付けられたも同然だ。というのも、今回オープンした丸亀製麺の店舗は、グルメ杵屋の本社から200メートルと離れておらず、あまつさえグルメ杵屋本社の隣には、いま同社がもっとも力を入れているセルフタイプの讃岐うどん「麦まる」がある。この店舗は実験店舗でもあり、ここで新作メニューなどを試し、全店へ水平展開していく場でもある。
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グルメ杵屋は、主力の実演手打ちうどん「杵屋」を軸にうどん業態の「めん坊」「穂の香」「みのり」「麦まる」を、そば業態は、信州そば処「そじ坊」をはじめ「そば野」「おらがそば」「結月庵」などを展開。そのほかにも洋食、和食、アジア料理とブランドを広げてきた。
だが、複数ブランドの展開で兵站が伸びきり、不振店が増えたため、現在は逆に広げすぎた業種・業態を絞り込み、再構築を行っている真っ最中。その中でも「麦まる」は、まだ26店しかないが、これから次代を担う業態と位置づけている。
それが、本社のおひざ元で丸亀製麺の後塵を拝してしまえば、今後の展開に大きく影響することは必至。グルメ杵屋の危機感は並大抵ではないはずだろう。