住之江うどん抗争勃発! グルメ杵屋のおひざ元にライバルの「丸亀製麺」が出店

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だが、椋本充士社長は「こんなチャンスはない。うどんの商売をやっていくかぎり、どこかで丸亀製麺と真っ向勝負をすることになる。この機会を逃す手はない」と強気だ。
 
 グルメ杵屋によれば、今年2月、本社のおひざ元に丸亀製麺が進出するとの情報が入り、それから着々と準備を重ねてきた。本社隣の「麦まる」を全面改装し、丸亀製麺に勝てる店舗作りを行うのだという。


「後発だからできることが必ずある。セルフとは何かという原点まで立ち戻って、どうしたらお客さんに満足してもらえるのかを一所懸命探っている」と、経営戦略部門を担当する寺岡成晃・取締役は語る。

ただ、ひとことに原点回帰といっても、複雑なキッチンが必要な訳ではなく、無駄をそぎ落としたセルフ方式ゆえに逆に難しいという苦悩もある。「8月の開業が厳命」(寺岡氏)だが、残された時間は少ない。
 
 一方のトリドールは、「丸亀製麺は全国47都道府県に出店しており、いまも3日に1店は出店している計算になる。全国津々浦々、商圏や店舗利益率の基準にあった場所に出店しているだけ。特にどこの地域だからと意識はしていない」(経営企画室)と淡々としている。逆に「そう言った観点で見られるのは困る」(同)とも。

グルメ杵屋の椋本社長は「小が大に勝てるチャンス。準備ができ次第、いつでも打って出る」と意気軒昂だが、本社隣の「麦まる」は29日時点でもまだ改装に着手されておらず、初戦は丸亀に軍配が上がる気配が濃厚だ。次の立ち会いは8月になる予定だが、どのような新店ができ、どの程度、徳俵で踏ん張るのか。


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(筑紫祐二 =東洋経済オンライン)

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