採算割れ運賃が促す、海運業界の大リストラ

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通常は数十隻の老朽船をスクラップする解撤処分がされるため、ケープサイズ船全体の運航隻数は微増程度に抑えられる。海運業界は過去にも運賃急落による業績悪化で業界再編を経験しており、需給悪化の怖さは熟知しているはずだ。それでも、1日当たり20万ドル超という甘い蜜が、過去の学習効果を吹き飛ばしたことは否めない。

12年初のケープサイズ船運航隻数は全世界で1350隻に膨らんだ。10年初の950隻程度と比較すると、供給船舶数は年2割ペースで増加している。一方、12年の中国鉄鉱石輸入量は7%程度の増加にとどまる見通し。この差が需給ギャップとなり、運賃を下押ししている。

世界最大級のケープサイズ船船隊を運航する商船三井の場合、運航隻数は12年3月末で107隻。そのうち77隻は長期契約船で安定収益を得ている。問題は運賃市況に左右されるフリー船30隻だ。13年3月期はさらに10隻程度の新造船が竣工予定で、うち3隻がフリー船になる計画だ。

老朽船の解撤処分を加速

もちろん手をこまぬいているわけではない。商船三井は12年3月期にフリーのケープサイズ船4隻を解撤処分。13年3月期は船齢が23年以上の老朽船に適用していた解撤処分を15年以上に拡大し、5隻強を解撤処分する計画だ。

さらに、従来は船員待機状態で行っていた停船についても、13年3月期は船員を下船させる本格的な停船に切り替える。他社から借りて運航するケープサイズ船2~3隻も解約料を払って早期返船し、タンカーなどを含め100億~200億円の解約特損を計上。フリー船の運航隻数を縮減し、「運賃低迷の影響を軽減させたい」(同社)としている。

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