【産業天気図・工作機械】外需牽引の構図不変。07年受注は過去最高の1.5兆円台へ

工作機械業界の07年度後半~08年度前半の天気は「快晴」ないし「晴れ」が続きそうだ。
 業界団体・日本工作機械工業会によると、今年1~8月の受注累計は前年同期比9.8%増の1兆0446億円。年率換算で1兆5700億円弱という過去最速の勢いで受注を積み増しており、同会はすでに1~7月累計を発表した8月に年初示していた受注予想「1.4兆円台」を「1.5兆円台」へと1000億円引き上げている。過去最高だった06年度の1兆4370億円を抜き去り、2年連続で記録を更新するのは確実だ。
 直近の8月単月の受注実績は、前年同月比12.6%増の1297億円。その内訳を見ると、内需は前年同月比7.4%減の539億円と2カ月ぶりのマイナス。自動車が更新投資を中心に1.0%の微増で辛くも2カ月連続プラスだった反面、一般機械は金型の軟調に引きずられて4カ月連続マイナスの6.1%減。電気・精密も3カ月連続マイナスの21.9%減だった。夏休みという季節要因もあって3年ぶりに550億円を下回ったが、とはいえ「比較的高いレベル」(同会)という。
 一方、外需は前年同月比33.1%増の758億円と絶好調。欧州が43.9%増、アジア38.1%増、北米14.8%増と世界3極がともに快調で、業種別でも自動車、航空機、エネルギー、一般機械、建機、IT、医療など幅広い分野で受注を伸ばした。
 同会が今月上旬行った会員向けアンケートの結果では、今年10~12月の受注について、87%弱が「依然として現状の高水準が持続する」と答えており、この外需牽引の快走はしばらく続きそうだ。あえて懸念材料を挙げれば、円高を含む米国サブプライム問題の悪影響だが、同会の中村健一会長は「そう影響があるとは思わない」と楽観的。それほど、日本製工作機械は技術的に優れている、との自負があるためだ。本稿では、先行き不透明感から08年度前半について多少慎重に「晴れ」と予想するが、それも杞憂となるかもしれない。
【内田史信記者】

(株)東洋経済新報社 四季報オンライン編集部

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