団地の怪「ベランダに焼きそばが!」空から食べ物が降ってくる珍事件! 犯人捜しより有効だった"管理組合の解決法"
厚生労働省の「国民生活基礎調査」によると、確かに、当団地が竣工した1981年に近い1986年、全世帯構造別で最も多かったのは夫婦と子のみの世帯で1552万5000世帯。対する単独世帯はその半分に満たない682万6000世帯でした。ところが2019年にこの立場が入れ替わります。
2024(令和6)年の調査時点で日本全国の世帯総数は 5482万5000世帯。このうち、最も多いのが「単独世帯(単身世帯)」(1899万5000世帯)で全体の34.6%を占め、「夫婦と子のみの世帯」(1321万8000世帯)を上回りました。当団地も決して例外ではなく、私が理事長を務めた2023年度の時点で、階段理事(※)12名中6名……すでに半数が「単身世帯」だったのです。
私たちの団地は5階建て。1階段=10世帯を1単位とし、毎年持ち回りで代表者を選出します。この代表者は「階段理事」と呼ばれ、月に1度開かれる「理事会」に出席。階段を代表して議題を提起する一方で、理事長、副理事長、会計、書記、駐車場担当、建物設備担当(2名。内1名は防火管理責任者を兼務)、環境整備担当、集会所担当、監事のいずれかを担当します。今回の主人公、B君は「まだ入居2年目」という事情をくんで、軽い役(集会所担当理事)を当てられていました。
竣工(1981年)当初は核家族がバリバリに機能していた団地の管理組合。その役割を単身世帯が担うと、どうなるのか?
今回は「焼きそば事件」をきっかけに、単身世帯でありながら、階段理事として核家族分の活躍せざるを得なくなったB君の例をご紹介したいと思います。
B君の階段は住人の入れ替わりにより交流が薄かった
B君が暮らす階段を共用している住戸は長く最上階が空き部屋となっていました。ところが、普段は静かな上階から、ドスンドスンと音が鳴り、振動が響いてきたからB君はびっくり。2年前、B君自身が入居した際に、当時の理事長(筆者ではない)に転入届を出した経験から、今の理事長(筆者)なら新しい入居者を把握しているだろう、と連絡をくれました。
B君「うちの上に新しい人が入居されたんでしょうか?」
私「初耳です」
私から管理会社のフロントマンに問い合わせたところ、当該の物件がすでに売買されていた事実が発覚。ただし、引越してきたのはオーナー本人ではなく、外部オーナーと契約を交わした賃借人だろう、とのことでした。




















