「お似合いすぎる」「雰囲気が似てるよね?」の声相次ぐ…【金メダル《りくりゅうペア》】の"相性"を裏づける科学的理由

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つまり、私たちは無意識のうちに「自分と似た顔の人」を大切なパートナーとして選ぶ傾向がある。

りくりゅうの2人に「雰囲気が似ている」と感じるのは、6年半の共同作業を通じて生まれた深い信頼関係が、そもそも似た者同士を引き合わせた結果として自然に映るからかもしれない。

観客がSNSで「お似合い」「付き合っているのでは」と書き込む背景には、意識的な推理ではなく、脳が顔の類似性を「深い絆の証拠」として自動解釈する仕組みが働いている。

これは2人への自然な感情移入であり、長年のファンが「まるで家族を見ているよう」と表現する感覚と同じ神経学的ベースを持つ。

りくりゅう
フィギュアスケートの坂本花織選手、鍵山優真選手と。写真に収まるポーズもリンクしている(画像:三浦璃来公式Instagram @riku9111より)

「顔の力」がスポンサー契約を左右する

こうした顔の科学は、企業のスポンサー戦略に直結する。

南カリフォルニア大学のルービナ・オハニアン教授は、企業がセレブリティ・エンドーサー(有名人を起用した広告)を選ぶ際の評価基準を3軸で整理した(※4)。

「信頼性(Trustworthiness)」「専門性(Expertise)」「外見的魅力(Attractiveness)」の3つだ。この3軸のバランスが、広告効果と購買意欲に最も強く影響するという。

りくりゅうペアに当てはめると、この3軸が高次元で揃っていることがわかる。

「信頼性」については前述のとおり、0.1秒の顔判断で「信頼できる」と感じさせる顔の特徴を持つ。「専門性」は世界最高水準の競技成績が証明している。

「外見的魅力」は、2人のファンが性別・年代を超えて幅広いことや、その多くが「笑顔が最高」「いつも笑っているイメージ」と評価していることなどが示している。

木下グループが19年、まだ無名だったペアに投資を始めたのは、この3軸の潜在的な高さを見抜いていたからではないだろうか。

スポンサーは競技成績だけを買っているのではない。アスリートの「顔」が企業イメージに転写される効果、つまり「信頼できる顔の選手が推す企業は信頼できる」という消費者心理をも購入していることになるのだ。

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