実の父に連れられて小学5年生の少女が歌舞伎町に—「買う側」の責任は

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「どの子も、根底には家庭の貧困と親からの虐待があります。学校ではいじめに遭い、どこにも居場所がなくなり歌舞伎町にやってきます。

ここでは売春をするしか、生きていく方法がないからです。『自分で選んだ』『自己責任』で片づけられる問題ではありません」

「買う」のは地方から訪れる会社員が多い

一方、女性を「買う」のはどんな男性たちか。

佐藤さんによれば、地方から訪れる会社員が多いという。

「マスコミの報道で、『歌舞伎町に行けば女の子を買える』と知り、出張や観光などで東京を訪れた際に歌舞伎町に足を運びます」

当初、女性は安い金額で取引されていた。特に相手が中高生だとわかると「学校にバラすぞ」などと脅し、3千~5千円で買い叩くケースも少なくなかった。

しかし、需要が急増し、いまでは4万~7万円、さらにはそれ以上に跳ね上がっている。

女性の安全を脅かす事態も起きている。避妊をしなかったり、暴力を振るったりする男性が後を絶たない。

「彼らの頭に『女性の人権』という言葉はないと思います。ただの『商品』、あるいは『性のはけ口』としてしか見ていません」(佐藤さん)

日本の売春防止法は1956年に制定された。売春、買春とも違法とするが、処罰の対象は、売る側の勧誘や客待ち行為、斡旋となっていて、買う側への罰則は限定的だ。

佐藤さんは、「女性を支援する仕組みを整え、買春者を罰する法整備は必要」としたうえで、こうした対症療法だけでは不完全だと強調する。社会構造そのものを見直す必要があると訴える。

「親の雇用の安定化と、物価に見合った適正な賃金の確保が急務です。貧困を放置すれば、それが子どもへの虐待に直結します。

さらに、幼児期からの包括的な性教育を義務教育のカリキュラムに組み込むことも必要です。嫌なことは『NO』と言える子を育て、それを尊重できる子どもを育てなければ、子どもは自らの身を守ることができません」

(AERA編集部・野村昌二)

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