「墨俣一夜城の伝説はウソ?」豊臣秀吉に手柄とられた"柴田勝家と佐久間信盛の失敗"
尾張国の土豪・前野家の動向を記した軍記『武功夜話』にも、墨俣一夜城に関する詳しい記述があります。ところが『武功夜話』も「偽書」という評価もあり、信頼性が高くない史料です。とは言え「荒唐無稽な部分も多く、良質な史料とはいいがたいかもしれないが、信長や秀吉に関する一次史料の空白を補う参考史料としては、貴重なものである(中略)偽書・偽文書として切り捨てるだけの時代は、とうの昔に終わっている」(藤田達生『秀吉神話をくつがえす』講談社、2007年)という歴史家からの評価があることもまた事実であります。
秀長の逸話を知る貴重な参考資料
ちなみに『武功夜話』には秀吉の弟・小一郎秀長の逸話も盛り込まれています。秀吉と比べて関連史料が少ない秀長。筆者も『武功夜話』は秀長に関する一次史料の空白を補う参考史料としても貴重なものであると考えています。
『武功夜話』に描かれた秀長が「虚像」だったとしても、その「虚像」から秀長について様々考えることもできますし、そこから我々が学べることもあると思うのです。
(主要参考文献一覧)
・渡辺世祐『豊太閤の私的生活』(創元社、1939年)
・桑田忠親『豊臣秀吉研究』(角川書店、1975年)
・桑田忠親『桑田忠親著作集』第五巻(秋田書店、1979年)
・桑田忠親編『豊臣秀吉のすべて』(新人物往来社、1981年)
・新人物往来社編『豊臣秀長のすべて』(新人物往来社、1996年)
・藤田達生『秀吉神話をくつがえす』(講談社、2007年)
・渡邊大門『秀吉の出自と出世伝説』(洋泉社、2013年)
・柴裕之編著『豊臣秀長』(戎光祥出版、2024年)
・濱田浩一郎『秀吉と秀長 天下統一の軌跡』(内外出版社、2025年)
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