「売っているから大丈夫」ではない?—子ども服の「かわいい」「安い」に潜む事故のリスク。首が絞まる、転ぶ…子ども服選びに「安全」の視点を
したがって、すべての事業者・すべての商品で内容が徹底されているとは限らず、規格に沿わない仕様の衣類が販売されることもある。特に海外からの直輸入品を多く扱うインターネットショッピングサイトではその傾向が顕著である。だが、安全性を疑う余地もなく「売っているから」「安くてかわいいから」と気軽に購入する人も多い。
この状況に危機感を抱くのは、規格を守り安全な服作りをしている国内メーカーだ。
子どものスポーツアパレルやスイムウェアを企画・製造しているニッキー(本社・大阪市)管理部門品質管理課の担当者は「子ども服は安全を最優先事項と位置づけ、JIS規格に適合した設計を行い、リボンなどの装飾はなくす、小さくするなど対応し、コスト内でデザイン性を高める工夫を重ねています。
しかし、ショッピングサイトを見ると、JIS規格外のひもや大きなリボンの付いた商品が販売されています。品質管理の観点では安全性に欠ける商品ですが、消費者の目には装飾が華やかで魅力的に映ってしまうため、そのギャップにもどかしさを感じています」とルールを守っている側のジレンマを口にする。
子ども服の「ひも」に注意を
例えば、JIS規格では、ホルターネックひもは頭部・けい部の範囲(けい部ゾーン)に自由端がない構成が求められている。そのためニッキーでは、首まわりのひもは、体に沿う設計としている。だが着用時に首の後ろで結び、長く垂れ下がるひも付きの水着も実際に売られている。
またフードの部分は引っかかるリスクがあるため注意が必要だが、防風・防寒の観点からフード付きの上着にはニーズがある。ニッキーのスキーウェアも冷地での実用性の観点からフードを付けているが、首まわりにひもはなく、首元まで上げるファスナーも着用時に隠れ、引っかかりを極力防ぐ作りになっている。
JIS L 4129では、年少(7歳未満)の子ども用衣類の頭部・けい部の範囲(けい部ゾーン)について、「引きひも等が付いた状態でデザイン、製造、供給してはならない」としている。年長(7歳以上13歳未満)の子どもの場合も「自由端を有していてはならない」など細かく規定されている。


















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