「高市トレード」はひとまず織りこみ今後は3月に向け彼岸底へ、だが「デフレ脱却景気」はまだまだ続く
「節分天井」が外れた原因は前述のように、高市トレードの影響だった。しかし、それだけではない。本欄でも何度も書いた「市場構造の強さ」と、節分直前までの相場の流れも大きな原因だ。
それまでの日経平均株価の高値となった1月14日の5万4487円は、25日移動平均線との乖離率が+7.13%で、「過剰乖離」(上昇スピードが速すぎる)と言われる7%を越えたため、直後の4連続安などを含む調整となり,節分の前日には乖離率がわずか+0.23%まで下がっていた。
従って、節分の2055円高でも乖離率は+3.79%と、過剰乖離の+7%には程遠く、上げすぎているという「天井の要件」がそろっていなかったということだ。
「彼岸底」に向かう調整相場が始まった
では、今年はどうか。日経平均は2月10日の終値5万7650円(25日移動平均線との乖離率+7.51%)や、12日の5万7639円(同+7.08%)、またこの日の日中の取引時間中の高値5万8015円(+7.75%)など、「異常乖離」が連続しており、明らかに急激すぎる上昇に対する「赤信号」が点灯している。
ただし、今の上昇相場では、以前も記したように、赤信号は「青になるまで待て」で、「引き返せ」(空売りせよ)ではない。代表的な25日・75日・200日の3つの移動平均線はすべて上向きであり、この3つの移動平均のうち最も短期線である25日移動平均線が下を向くまで、この赤信号は「青になるまで待て」の意味なのだ。
日本の市場構造は良好で、26 年は強い上昇トレンドの中にある。上昇トレンドの下では、調整安が浅く、下げても短期間で切り返す。従って押し目の底値が曖昧になる。
それでも、相場にはリズムがある。この赤信号で、筆者は彼岸底に向かう「調整相場」が始まったとみる。
もともと日本株は3月に弱くなりやすい。その理由は、機関投資家の「年度末要因」や、配当権利取り前後で需給が乱れやすく、海外投資家のフローも鈍りがちで、マクロイベントのリスク回避が起こりやすいからだ。企業も年度決算をまとめるために行動が緩慢になる。


















無料会員登録はこちら
ログインはこちら