政界ウォッチャーの中で乖離する"世論調査の数字"と"取材現場での体感"、「自民圧勝」シナリオにつきまとう《違和感》の正体

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また参政党は、「既存のシステムへの対抗」という意味でれいわ新選組と共通項を持つ。そのれいわ新選組は、今回の衆院選の公示直前に山本太郎代表が参院議員を辞職し、代わりに党首討論に出席した大石晃子氏の言動が問題視されるなど、勢いを欠いていた。しかし山本氏が5日夜に池袋駅前に登場し、3000人近くが集まった。

山本太郎
衆院選初の演説に臨む、れいわ新選組の山本太郎代表(写真:時事)

その3日前には同じ場所で国民民主党の玉木代表が演説を行ったが、街宣車の前にひとかたまりが集まったにすぎなかった。一方で山本氏の演説が開始する15分も前に、会場の駅前広場は埋め尽くされた。山本氏は「これが遺言だと思って」と冗談を交えながら、午後8時までの45分間たっぷりと「山本節」を聞かせている。

参政党とれいわ新選組との間には保守とリベラルという大きな思想の相違が横たわるが、両党に共通する「既存のシステムへの対抗」に共感する人々が、参政党かられいわ新選組へと投票先を変える可能性も否定できない。

世論調査の数字と乖離する現場の体感

こうした流れからわかるのは、各政党間で重なっている支持層内で支持政党が移動しているように映る点だ。

自民党から国民民主党や参政党へ流れた保守層の一部は、高市政権の発足で自民党に復帰。共産党かられいわ新選組などに流出した支持層の一部も戻ってきている様子だ。

中道改革連合については、短期間の新党結成に支持者が追いついていない印象で、終盤の数日で巻き返す可能性もある。そして、自民党から国民民主党や参政党に行ったものの、既存政党に嫌気がさしている層は、チームみらいに投票する傾向がうかがえる。

また、減税日本・ゆうこく連合は現有議席を維持するだろうが、さほど広がる様子はない。日本保守党や社民党も固い支持層を持つものの、新しい支持者の獲得は難しい。

とはいえ、今回の衆院選で最も特徴的な点は、世論調査の数字と実際に現場取材で得た体感が乖離していることだ。2月8日夜には、どのような結果が出てくるのか。クライマックスはこれからだ。

安積 明子 ジャーナリスト

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あづみ あきこ / Akiko Azumi

兵庫県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。1994年国会議員政策担当秘書資格試験合格。参院議員の政策担当秘書として勤務の後、各媒体でコラムを執筆し、テレビ・ラジオで政治についても解説。取材の対象は自公から共産党まで幅広く、フリーランスにも開放されている金曜日午後の官房長官会見には必ず参加する。2016年に『野党共闘(泣)。』、2017年12月には『"小池"にはまって、さあ大変!「希望の党」の凋落と突然の代表辞任』(以上ワニブックスPLUS新書)を上梓。

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