「値引きすれば顧客は満足する」は幻想だった…同じ費用で成果を2倍にした"割引の見せ方"
期待していたほどの効果を生まなかった割引
現在スクリップス・リサーチ・トランスレーショナル・インスティテュートで戦略的イニシアチブのシニア・ディレクターを務めるケイティ・バカ=モーツと私は、中古車購入に関する情報や評価、価格などを提供する大規模なオンライン企業、「エドモンズ・ドットコム」でそのような報酬システムの構築に取り組んだことがある。
たとえばアメリカでは、グーグルで「2019年式 BMW X3 評価(2019 BMW X3 review)」と入力して検索すると、検索結果にトップ表示されるのはこのサイトのものである場合が多い。エドモンズ・ドットコムの該当ページをクリックすると、当該の車の評価やスペック、価格、比較など、購入の判断材料になるあらゆる情報が表示される。
車を購入したい場合は、郵便番号を入力すると、地域の様々な自動車ディーラーが保有する当該車種の在庫情報が表示される。ディーラーは、エドモンズ・ドットコムに料金を払って自社で販売している車の広告を掲載している。エドモンズ・ドットコムにとって、「顧客が同社のウェブサイトの広告を見て車を購入した」という事実をディーラーに示すことには価値がある。
そこでエドモンズ・ドットコムは、顧客が同社のウェブサイトを見て車の購入を決めた場合に、割引(中古車の購入時に平均450ドルの現金割引)を提供することにした。この割引は、エドモンズ・ドットコムが同社のサイトに広告を掲載することで得られる価値をディーラーに示すのに役立った。ただし、割引はエドモンズ・ドットコムへの需要に影響を与えたものの、同社の経営者が期待していたほどの効果ではなかった。

















