面接の"とんち問題"では思考力は測れない→グーグルが廃止した深い理由

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その「とんち問題」が、「候補者のクリエイティビティや頭の回転の速さなどのスキル、入社後のパフォーマンスとは相関がなく、意味がない」という本社の結論で、ある日を境に面接官は質問することを禁じられたのです。

「学歴」と「入社後のパフォーマンス」には相関がない

もう1つの衝撃は、「学歴採用」を廃止したことでした。

私の入社当時は、世界中のあらゆる大学がグーグル独自の基準でランク付けされていました。しかもその基準はきわめて厳格。トップクラスとみなされない大学を出た候補者は、どんなに面接での評価が高くても合格までなかなかたどり着けないのが実情でした。かつてのグーグルは、それだけエリート思考がまん延する採用方針を掲げていたのです。

ところが、この学歴システムも、本社からの通達により廃止されました。「卒業後3年も過ぎたら、学歴は入社してからのパフォーマンスにはさほど相関がなかった」というのがその理由でした。とくに卒業してからのキャリアが長いほど、学歴は入社後のパフォーマンスのドライバーとして弱くなる、とのことでした。

あれほどグーグルの採用に長く根づいていて、当たり前のように運用されてきた「とんち問題」と「学歴システム」。それが、社内データを使った検証結果により、当然のように廃止された――。それまで「人事の仕事=変革の機会が少ないルーティン」と思い込んでいた私にとって、それを目の当たりにしたことはまさに青天の霹靂でした。

同時に、その意思決定をしていたのがグーグル本社の人事戦略室にある「ピープル・アナリティクス」というデータ分析の専門チームだと知ります。「とんち問題」も「学歴システム」も、客観的なデータにもとづき「入社後のパフォーマンスと相関がない」と判断されたというのです。私は大きな興味をかき立てられました。

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