「2万円で買う安心」緊急避妊薬を使った彼女の"心の傷"――薬局での市販化解禁。医師の診察・処方箋なしで買えても残る「性教育」への課題

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ノルレボの取扱店舗は、2月2日以降に公式サイトで公開される予定です。

ただし、在庫状況や薬剤師の対応可否は店舗ごとに異なるため、実際に必要となった際には、取扱店とされている薬局やドラッグストアへ、事前に電話で問い合わせたうえで来店するのが最も確実だと考えられます。

緊急避妊薬が以前より入手しやすくなった一方で、SNS上では賛否さまざまな意見が見られます。以下は、筆者のSNSに寄せられたコメントの一部です。

・行為中にゴムが取れてしまって彼女にアフピル(筆者注:緊急避妊薬)を服用してもらった(中略)未成年ということもあり病院に行くハードルが高かったので薬局などでも買えるといいなと思っていた
・望まない妊娠が減るのは良いことだと思います
・選択肢が増えるのは良いことですね。ただ、身体に負担がかかることだと思うので出来るだけ使いたくないですよね
・いい点は中絶や望まない妊娠が減ることだが、悪い点は飲めばいいって思われて犯罪が増えそう
(コメントはママで掲載)

確かに、市販化されることによって以前より入手が簡単になります。しかし同時に、「飲めば大丈夫」「避妊しなくてもいい」という誤った認識が広がることは非常に危険です。

前述のとおり、緊急避妊薬は100%避妊できるわけではありません。また、WHOは「適切に使用すれば安全性が高い薬」としていますが、医薬品である以上、吐き気、頭痛、不正出血などの副作用が一時的に生じることがあります。

筆者も不正出血を経験しましたし、激しい頭痛や吐き気があったという声も耳にしました。

市販化に伴う今後の課題

緊急避妊薬の市販化は、女性の健康と選択肢を守る大きな一歩です。どれだけ注意していても、予期せぬ避妊失敗や性暴力のリスクを完全にゼロにすることはできません。

必要とする人が、必要なタイミングで薬にアクセスできるよう、研修を受けた薬剤師を薬局内に増やしていくこと。そして、不安や悩みに対して薬剤師が寄り添える体制を整えることが重要です。

何度も繰り返しますが、緊急避妊薬は“あくまで緊急時の最終手段”です。女性だけでなく男性も含め、正しい知識を持ち、「望まない妊娠を防ぐための薬」として適切に理解・活用されることを心から願います。

菊池 遥香 薬剤師/タレント

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きくち はるか / Haruka Kikuchi

現役で訪問薬剤師として働きながら、タレント・SNS発信者としても活動。現場の声に耳を傾け、「正しい医療知識を誰にでもわかりやすく伝える」ことを使命としている。SNSでは、医薬品のリスクや正しい使用方法、薬剤師・薬学部・医療の現状などを発信し、総フォロワー数は10万人を超える。

薬や情報が簡単に手に入る時代だからこそ、「何が正しく、何が危険なのか」を見極める力の重要。「薬剤師」という職業の本当の価値を社会に広めるべく、現場からのリアルな声を発信し続けている。

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