ヤフー、最年少役員が描くメディア戦略は? 「ニュースアプリ競争」は独自記事で攻勢

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また、記者会見を中継したり、特集を組んだりと、自社で取材した独自コンテンツも充実させることで、他のキュレーションアプリとの差別化を進められるだろう。

――ポータルの「Yahoo!Japan」アプリなどは、ブラウザのサービスとあまり違いがない印象も受ける。

今後はアプリならではの機能を追加していくことが重要だと考えている。各都道府県別に異なるニュースを配信することも、アプリではやりやすいので、こうした取り組みを増やしていく。

同時に、ヤフーの各アプリをシームレスに使えるようにしていくことで、利便性を高める。イメージとしては、フェイスブック(FB)とFBメッセンジャーのようなアプリ間の連携だ。飲食店の予約をしたら、路線や地図のアプリが連動し、行き方が簡単にわかるようになれば、とても便利だ。

メディア、サービスともに強化する

みやざわ・げん●1982年1月、北海道生まれ(33歳)。 東京大学卒業後、シリウステクノロジーズを創業し代表取締役に就任。モバイルSEOや位置情報に連動した広告配信を展開。 2010年8月、ヤフーがシリウステクノロジーズを買収し、その後 2011年4月にヤフーへ入社。インタレストマッチプロジェクト(現YDN)に携わる。2014年4月、執行役員検索サービスカンパニー・カンパニー長に就任。2015年4月から現職。現在、同社最年少の執行役員、カンパニー長

――PVもユニークブラウザも、スマホからの利用が過半を占め、全社を挙げて取り組んできたパソコンからスマホへの移行に一定の成果が見えてきた。次の課題は何か。

アプリでの利用を考えた場合、ヤフーのサービスが日本で最も使われているとは言えない。

ヤフーはブラウザ時代に生まれた会社だ。スマホアプリ専業で始まったスタートアップ企業とは成り立ちが違うので、どこまで「アプリ脳」にしてサービスを作っていけるか、という部分では苦労があるかもしれない。

メディアと自社サービスの連携についても途上だが、強引にECなどの自社サービスに送客しても、長続きしないのが目に見えている。各サービスがより良質になっていくことで、メディアの集客力との好循環ができていくはずだ。

山田 泰弘 東洋経済 記者

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やまだ やすひろ / Yasuhiro Yamada

新聞社の支局と経済、文化、社会部勤務を経て、2014年に東洋経済新報社入社。IT・Web関連業界を担当後、2016年10月に東洋経済オンライン編集部、2017年10月から会社四季報オンライン編集部。デジタル時代におけるメディアの変容と今後のあり方に関心がある。アメリカ文学、ブラジル音楽などを愛好

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