ヤフー、最年少役員が描くメディア戦略は? 「ニュースアプリ競争」は独自記事で攻勢
――メディアとしての信頼性を高めるために、記事と誤認させる形で広告を配信する「ステルスマーケティング(ステマ)」について、7月に排除する姿勢を改めて打ち出した。
記事だと思って読んでいたはずが、実は広告だった、というのは、ユーザーに対する裏切り行為だ。安心して記事を読んでもらう上でも、広告であれば、それをきちんと明示することが必要だ。
――今後も信頼されるメディアであるために、何に取り組むのか。
ヤフーがどのような記事を求めているのか、また、高く評価するのかを「メディアステートメント」という形でとりまとめて、今後、提携メディアに伝えていく予定だ。
記事を提供する新聞や雑誌、テレビなどの提携メディアに対して、これまではPV数に応じた情報提供料を分配してきたが、今後は記事の質を含めた評価基準を設ける方針だ。すなわち、しっかりとした取材に基づくものなど、高品質と評価できる記事を配信するメディアへの分配を手厚くしていく。
また、メディアの役割として、多くの人の生命や財産にかかわる災害情報の発信も非常に重要だ。先日の鬼怒川の水害についても、ヤフーはきちんと情報を提供し続けた。災害情報の質と量を引き上げることは、短期的に見ればコスト要因になるかもしれないが、中長期的には良質なユーザーや広告主の獲得につながるはずだ。
ニュースアプリ競争は「圧勝」か?
――ヤフーと言えば、ブラウザで閲覧するイメージが強い。アプリへの移行は順調なのか。
「Yahoo!ニュース」のアプリは足元で利用者を大きく伸ばしてきている。(グノシーやスマートニュースなどを含めたサービス間の競争を)“ニュースキュレーションアプリの戦い“と言われたりもしたが、来年の今頃には、それも過去の話になるかもしれない。
「やっぱり『Yahoo!ニュース』が良いよね」と評価される状況を作り出せる手応えがある。もちろん(ポータル機能アプリで、ニュース閲覧での利用が多い)「Yahoo!Japan」のアプリにも多くの利用者がいるが、ニュースアプリ単体でも十分に戦えている。
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