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ライフ #“聖地”巡礼 あの名作の舞台地を訪ねて

「役者ばかりの町」が爆誕? 大河ドラマ『豊臣兄弟!』のロケ地「山形県鶴岡市」など庄内地域が、町をあげて《エキストラを養成》しているワケ

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  • 古関 和典 ロケ地研究家、コンテンツツーリズム研究家
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鶴岡市では、日帰りの撮影はめったになく、市内のビジネスホテルに加えて、湯野浜温泉やあつみ温泉といった温泉地に宿泊するロケ隊も多く、特に温泉での滞在は撮影スタッフにとって何よりもモチベーションにつながるのだとか。

ロケ隊にとっても“美味しい”のですが、市にも大きな恩恵があります。

市の試算では、1作品あたりのロケによる経済効果(50~100人が30~50日程度滞在する通常規模の映画と仮定)として、宿泊や食事などの「直接的経済効果」だけでも、2000万~4000万円が消費されているとしています。

また、このオープンセットは09年から一般公開もされており、映画の撮影セットを実際に行って楽しむことができる観光地的な側面もあります(ただし冬季は、豪雪のために休業)。

松尾芭蕉や与謝野晶子らの詩歌にうたわれている鶴岡市のあつみ温泉(写真:さわやん/PIXTA)

庄内エリア全体で取り組む「エキストラの養成」

オープンセットでは、市とも連携してさまざまな観光客誘致の取り組みを行っており、その1つが「教育プログラム」です。

たとえば修学旅行向けに「制作体験プログラム」「俳優体験プログラム」として、作品の選択・配役決め・撮影・鑑賞会の一連の流れをパッケージで提供し、オープンセットでは実際に撮影の体験を行うことで、映像制作の世界に触れてもらい、映像文化の奥深さを体感することができます。

また最近では、その特殊なロケーションを生かす形で、コスプレイヤーがオープンセットに入場して映画やアニメの主人公になりきって撮影するといった現象も起きており、個人の撮影申し込みも増えてきているといいます。

オープンセット内にある「戦国大手門エリア」。ここで今回も撮影が行われたのでしょうか(写真:「スタジオセディック庄内オープンセット」公式サイトより)

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【住民向けに定期的に「芝居のワークショップ」を実施】

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