JR西日本の自動運転バス「2歩前進」どんな内容? 東広島で実験、営業運転見据え27年度認可目指す

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立体交差の近くなど、ほかの構造物が障害となり電波が弱くなってGNSSが機能しにくくなる場所では、カメラで周辺の環境を認識して自己位置を推定するSLAM(スラム)という技術が使われる。モニターにもSLAMで自己位置を推定していると表示される。

自動運転バス SLAM 車内モニター
カメラで周辺環境を認識して自車の位置を推定する「SLAM」を使用して自動運転中。車内モニターにも表示される(記者撮影)

まもなくバスは速度を落とし、停止した。鏡山公園入口バス停である。後方からやってきた車をやり過ごし、再び発車した。こうした一連の流れはシステムが制御しているが、運転手も念のため後方の安全を確認していた。

ここから池ノ上学生宿舎前バス停までの約500mの往路がレベル4自動運転の認可取得を目指す区間だ。往路のみとした理由は、歩行者と自動車の分離環境が整っているなど、市のBRT導入において検討されているバス専用レーンの構造に近しい区間だからだという。

「レーンチェンジ」が可能に

「広大前交番」という表示のある交差点を直進し、広大中央口バス停を経て次の交差点(下見7丁目)で左折。その後は左折を繰り返し反時計回りで大学周辺をぐるりと回って、最後に右折してブールバールに戻る。これは通常のバスルートと同じで、従来の実証実験では時計回りだった。この区間も手動運転から自動運転に変更した。

JR西日本 自動運転バス 運転手
自動運転中の様子。運転手はハンドルから手を離している(記者撮影)

この理由は西条駅発の路線バスが走る左車線が広大前交番の交差点直前で左折専用ルートになるため、交差点を直進するためには右側に車線変更する必要があるが、「今まではレーンチェンジの技術を検証していなかった」(奥田氏)。このため、左折専用レーンになった後もそのまま走行して左折した後は右折を繰り返す時計回りの手動運転でブールバールに戻っていたという。

段階的に自動運転技術を確認検証する中で「レーンチェンジする技術が検証できた」(奥田氏)。センサーの増設で左折の認識性能も向上した。そこで広島大学の周囲も路線バスと同様のルートで自動運転が可能になったわけだ。

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