ルーブル美術館もアメリカの国立公園も導入 世界で加速「二重価格」の波は日本でも広がるのか?
ヨルダンに1年以上在住する外国人:10 JOD
アラブ諸国(サウジアラビアなど):30 JOD
それ以外の外国人(ヨルダンに1泊以上する場合):50 JOD
それ以外の外国人(ヨルダンに宿泊しない場合):90 JOD
なお、この外国人50ディナールという金額は、よく「世界一高い遺跡の入場料金」といわれており、確かにその通りではあるが、現地の表示をよく見ると、1日券はたしかに50ディナールだが、2日券は55ディナール、3日券は60ディナールと、1日当たりに換算すると一気に割安になる。
ペトラ遺跡の面積は実に広大でそのあちこちに見どころがあるため、1日ではとても見きれない。今回、筆者はスケジュールの関係で1日だけしか見学していないが、3日かけて回れば1日あたり20ディナール(約4500円)となり、高額の印象も少しは和らぐ。
東京国立博物館でも検討されている
この二重価格については、日本でも文化庁が国立の博物館や美術館、例えば上野の森にある東京国立博物館や国立西洋美術館の入場料を外国人だけ3倍程度にしたらどうかという提案をしようとしている。
筆者は、この二重価格を実際に導入する上で、いくつかの課題があると考えている。
まず、政府の「観光立国宣言」との整合性である。国はこの20年間インバウンドの誘致に莫大なエネルギーを使ってきた。家電や造船、半導体などの製造業が軒並み国際競争力を失う中で、自動車産業に次ぐ外貨獲得手段として、ビザの緩和など訪日外国人の拡大に力を注いできた。
その国で、せっかく日本にやってきた外国人に、より高い入場料を設定するということは、国が発信するメッセージに矛盾が生じることになる。
どうしても外国人に高い負担を求めるのであれば、「インバウンド誘致」の看板は下ろしたほうが整合性が取れるであろうし、逆に今後もインバウンドを快く受け入れたいのであれば、二重価格については矛盾を感じさせないようかなり丁寧な説明が必要だと感じる。


















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