ルーブル美術館もアメリカの国立公園も導入 世界で加速「二重価格」の波は日本でも広がるのか?
年が明けて、観光地・観光施設の二重価格に関する新たな動きが顕著になってきた。
フランス・ルーブル美術館は2026年1月14日から二重価格導入を開始した。「EEA(欧州経済領域=EU諸国+アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー)に住居を持つ人」からの入場者はこれまでの価格(大人1人22ユーロ、約4000円)を維持するが、それ以外の国からの来訪者については32ユーロ(約5900円)と、大幅な値上げをすることになった。
さらに、同日からパリ郊外の世界遺産ベルサイユ宮殿も、EEA以外の観光客は3ユーロ上乗せされている。この動きはフランスのほかの観光地にも広がることが決まっている。パリ・オペラ座、ルーブル近くにある教会「サント・シャペル」、そしてロワール川流域の人気観光地「シャンボール城」にもEEAの内と外でラインを引く二重価格の適用が近々始まると発表されている。
アメリカでも同様の動き
アメリカでは、「アメリカ・ファースト」の流れを受けて、今月から入場者の多い11カ所の国立公園にアメリカの非居住者が入園する際、追加料金が徴収されるようになった。
日本人になじみのあるグランドキャニオンやヨセミテなどに入る際、私たち日本からの旅行者は、これまでの入場料にプラスして1人100ドル(約1万5500円)が上乗せされることになった。2カ所まわれば200ドル、3カ所まわれば300ドルが新たな負担となる。
「外国では二重価格は以前から当たり前ではないか」という声もあろうが、実はこれまで国籍や居住国で料金を変えていたのはほとんどが開発途上国や新興国であった。
よく例として出されるエジプトでは、世界中から観光客が集まるギザのピラミッドの入場料が外国人はエジプト人のおよそ11倍であるし、インド随一の観光地タージマハルは、インド国民と外国人との差が約22倍などとなっている。
エジプトの2024年の1人当たりの名目GDPは3570ドルで世界136位、インドは2695ドル・145位で、日本の3万2443ドルに比しておよそ10分の1かそれ以下である(データはIMF統計より)。


















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