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電車が海の上を走る、英国「桟橋鉄道」なぜできた? 19世紀に誕生、陸から遠く離れた船着き場への足

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イギリスでも、ロンドン・ヴィクトリア駅を起点に海の向こうを眺めると、かつては海をまたぐ3本のルートがあった。いずれも「ターミナル駅→列車→船→列車」と乗り継ぐルートだ。

しかし、このうちイギリスとフランスの間をつないでいた2本は英仏海峡のユーロトンネルを走る国際高速列車「ユーロスター」の登場とともに消滅した。船が旅客中心から自動車航送用へのシフトで大型化したため、水深が浅い市街地近くの港まで入れなくなったという事情もあり、列車から連絡船に直接接続する駅は、イギリスとフランス双方のそれぞれ2カ所、計4カ所のいずれも事実上閉鎖になってしまった。

現在、列車と船が明確につながる形では、ワイト島への連絡船ルートが残るのみとなっている。

歩行者桟橋から見たアイランドラインの線路とホーム。下は海だ(筆者撮影)

19世紀以来の伝統が残るルート

ロンドン市内などイギリス各地からワイト島内アイランドライン各駅への列車の乗り継ぎ経路を検索すると、連絡船や桟橋鉄道を含めて “鉄道網の一部”として扱われていることがわかる。切符のルールから見ても桟橋鉄道は観光向けの列車ではなく、ワイト島へのアクセスルートに組み込まれているわけだ。

桟橋の突端、連絡船ターミナルの駅に到着する電車。陸地からは約700m離れている(筆者撮影)
【写真をもっと見る】海の上を走るイギリス・ワイト島の「桟橋鉄道」。ワイト島の位置と路線図、桟橋を走る「元ロンドン地下鉄」の電車、そしてイギリス本土と島を結ぶホーバークラフトの姿

この桟橋鉄道が特別なのは、海の上を走るという不思議な光景が見られるという点だけではない。船と鉄道を一続きの移動として扱う「鉄道船舶一貫輸送」の発想が、いまも制度として生きているという点にもある。

ワイト島とイギリス本土を結ぶ、鉄道と船をつなぐ切符を手にすると、「汽車と汽船」が主役だった19世紀から続く乗り物の歴史を肌で感じることができる。

【写真を見る】電車が海の上を走る、英国「桟橋鉄道」なぜできた? 19世紀に誕生、陸から遠く離れた船着き場への足(25枚)
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