オープン2日目なのに「数十年の歴史」を感じた…神保町の超有名カレー店で20年勤務、統括店長にまでなった男はなぜ「ラーメン店主」に転身したか

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オープン景気が一段落し、6月頃には一度落ち着いたが、ネットの口コミやYouTubeで再び注目を集め、持ち直す。地元の常連も少しずつ増えていった。そして秋には「TRYラーメン大賞」ランクイン予想が飛び交い、結果は新人部門総合3位。「嘘でしょ、と思いました」と森さんは笑う。

驚かされたのは、そのラーメンがカレー店出身とは思えないクオリティだったことだ。むしろ、ラーメンをよく食べてきた人が作るラーメンだなと感じる。森さん自身も「ラーメン好きに食べてほしいラーメン」を目指してきたという。うま味調味料は使わず、自家製麺。そこだけは譲れなかった。オーソドックスだが、確かなオリジナリティがある。

(写真:筆者撮影)

製麺経験はなかったが、自作時代からパスタマシンで試作を重ねてきた。オープン後に少しずつ完成度を高めていくつもりが、いきなり注目され、戸惑いもあったという。

「ラヲタの皆さんの熱量には驚きました。すぐ感想や評価がSNSに上がるので、ビックリしました。それに一喜一憂するのは精神衛生上よくないと考え、ブレずに自分のラーメンを作り続けましたね」(森さん)

森さんのラーメンが支持される理由

醤油つけめん
醤油つけそば(写真:筆者撮影)

朝9時オープンという異色の営業形態も話題になった。「朝ラー」需要を見込んでの戦略かと思われたが、これは生活スタイルを優先しての選択だという。森さんは毎朝4時40分起床。夜営業はせず、昼だけで長く営業時間を作るために、朝を活用した。

「最初は朝のお客さんは少なかったですが、今は仕事前のお客さんが来てくれたり、他県からのラーメン遠征に来た方がうちを一杯目に選んでくれたりするようになりました」(森さん)

調理中の森さん(写真:筆者撮影)
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