【WRCのために生まれ、姿を消した名車の功績】三菱「ランサーエボリューション」の歴史と、現行モデルに引き継がれる伝統のテクノロジー
なお、2000年には、WRCのワークスドライバーであるトミー・マキネン選手の4年連続(1996年度~1999年度)ドライバーズ・チャンピオン獲得を記念した「トミー・マキネン エディション」も発売した。
ランエボⅥをベースに、WRCワークスカーをイメージする専用のカラーリングやインテリアを採用。ラリー競技のひとつ、舗装路で争う「ターマック」を想定したエンジンやハンドリングの専用チューニングも施すことで、高い操舵応答性などを実現したモデルとなっていた。
第3世代:2001~2006年「MRグレードやワゴンも登場」
ベース車のランサーが、2000年にモデルチェンジを受け「ランサーセディア」となったことを受け、2001年に7代目「ランサーエボリューションⅦ」が登場。以後、2003年の8代目「ランサーエボリューションⅧ」、2005年の9代目「ランサーエボリューションⅨ」が第3世代となる。
この世代のランエボは、WRCのトップカテゴリーが、従来のグループAからワールドラリーカー(WRカー)規定にかわったこともあり、モータースポーツ用ベース車という位置づけではなくなった。だが、三菱のスポーツモデルという位置づけは継続する。
とくに、7代目ランエボⅦでは、新機構の「ACD(アクティブセンターディファレンシャル)」を採用したことがトピックだ。これは、湿式多板クラッチの油圧を電子制御でコントロールし、状況などに応じた最適な前後の駆動力配分を行うシステムだ。先述したAYCとの統合制御により、より優れた加速性能やハンドリング性能の実現に貢献した。
8代目のランエボⅧでは、外装に、フランス人カーデザイナーのオリビエ・ブーレイ氏が、三菱車共通の特徴としてデザインした「富士山型グリル」を採用したことがトピックだ。また、機能面では、AYCを進化させた「スーパーAYC」を採用。より高い駆動力を左右輪に伝達できるようになったことで、4WD車の弱点であるアンダーステア(コーナーでドライバーの意図より車両が外側に膨らむ現象)の低減などを可能とした。


















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