ふたつ目が、居抜き物件の活用だ。
「我々の店舗は面積が大きいので、坪単価の影響は大きくなります。建屋を建設して店舗オープンする場合、賃料が坪単価で約3000円高くなることもあるんです」
FIT365の店舗の平均的な大きさは約260坪だ。もし同じ立地・同じ面積で出店すると仮定して、居抜き物件ではなく新築でオープンした場合、78万円の家賃が増加する。経営を圧迫することは想像に難くない。
コツコツとした原価低減活動にも取り組んでいる。オカモトホールディングスではトヨタ生産方式に基づいたカイゼン活動を実施。ムリ・ムダ・ムラをなくす活動をグループで進めて、1年に1回発表している。そこで効果があると評価を受けた取り組みは全国の店舗で横展開される。
「FIT365ではマシンを使った後に布巾でマシンのベンチなどを拭いていただいています。もともとは使い捨てのペーパータオルを使っていただいていたんですよね。スタッフの提案で再利用できる布巾に変えたところ、大きな経費削減を実現できました」
筋トレガチ勢が増えてきたフィットネスジム
ブランドの立ち上げから10年が経過したFIT365。コロナ禍では30%以上売上が下がったものの、2022年にはV字回復。さらに、1年間で約20店舗のペースで出店を重ねるようになった。
フィットネス需要が増加する中で顧客のニーズも変化しているそうだ。
「ブランドを立ち上げた当初はレディースエリアが好評でした。でも、最近では筋トレに本気で取り組む人たちが増えています。フィットネスを始めて2年ほど経った人が上級者に成長しているように感じます」
筋トレ需要は徐々に高まっている。このニーズに対して、新店ではダンベルやバーベルを使用するフリーウェイトエリアを1.5倍以上の広さへ拡大。バーベル種目に取り組めるパワーラックを2台から4台へ増やした。
ただし、筋トレガチ勢に特化した店舗作りは目指していないという。「フィットネスジムに通ったことがない人にこそ来て欲しいんですよね」と大月さんは熱を込めて語る。
フリーウェイトエリアの拡大は店舗を大型化することで対処しているため、フィットネスエリアや女性専用エリアの面積は十分に確保されている。初心者と筋トレガチ勢のどちらも運動に集中できる空間を作り続けているのだ。
コロナ禍を経て健康への意識が高まり、フィットネス市場は広がりつつある。大月さんは「個人的な予想ですが」と前置きした上で、「今後もしばらくは成長を続けるが、海外のジムが日本にオープンするなど競争が激しくなるのではないでしょうか」と分析する。
日本人のフィットネス人口は約4%から5%と海外と比較するとまだまだ低い状況にある。24時間ジムが増えることで、日本にフィットネス文化は根づくのだろうか。
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