「指示待ち部下」に悩むリーダーが気づくべき部下の深層心理
部下は「無意識のうちに支配されたがっている」
なぜ、自律性が重んじられる現代において、自らの意思決定を他者に託すような部下が後を絶たないのでしょうか。認知科学の視点から見れば、その正体は怠惰ではなく、責任という心理的負担からの逃避です。
人間には、思考や感情を絶対的な事実だと信じ込む「認知的フュージョン」という心の働きがあります。「失敗してはいけない」「責任は自分で取るべきだ」といった思考に強く縛られると、自ら判断を下すことが生存を脅かすリスクとして認識されます。
その結果、部下にとって他者の指示に従うことは、責任を分散し、失敗のリスクを抑えるための最も安全な生存戦略となってしまうのです。つまり、あなたが丁寧に指示を出せば出すほど、部下は「自分で考えないほうが楽だ」という依存のループを強化させていくことになります。


















