年末年始に家族を守る「ネットリテラシー4選」 空き巣・フィッシング詐欺・ネット依存・高額課金にご用心

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その結果、ネット依存・ゲーム依存状態となり、年明けになって遅刻や欠席などが増えてしまうこともある。

生活リズムを崩さず、普段と起床時間や就寝時間はあまり変えないこと。ネットの利用時間も、普段とあまり変えないようにするといいだろう。

子どもの高額ゲーム課金トラブルに備える

長期休暇明けに急増するのが、子どものゲームへの高額課金トラブルの相談だ。休みだからと自由に使わせているうちに、知らぬ間に高額課金されてしまい、後から相談がくることが多い。

「Wi-Fiしか繋げない契約していない中古のスマホやタブレットなら課金できない」

「子どものスマホはクレジットカードを登録していないから課金できない」

「自分のスマホを短時間貸すだけだから、まさか課金されない」

――実は、こうした考えはすべて間違いだ。

Wi-Fiしか繋げなくても、古いスマホのアカウントから課金はできてしまう。クレジットカードを登録していなくても、子どものアカウントを作成すれば、やはり課金はできてしまうし、貸したスマホで短時間のうちに課金されてしまった例もある。

前提として、課金のありなしについて話し合って決めておき、ありの場合でも金額の上限を決めておくといいだろう。なしという約束で始めても課金したくなることもある。課金したくなった場合は相談してもらう約束にしておくと、トラブルになりづらくなるはずだ。

現金やクレジットカードはしっかり管理し、子どものわからないパスワードを設定しておく。キャリア決済の上限額も、1万円までなど低く設定しておく。万一に備えて、利用明細書、ストアからの領収メールも必ず確認し、不正利用は早期に発見できるようにしておくことが大切だ。

以下のような対策をしておこう。

①保護者のApple・Googleアカウント等からはログアウト
②現金、カードは管理した上で、利用明細書、ストアからの領収メールも必ず確認する。キャリア決済の上限額を低く設定しておく
③課金のありなしや課金額について決め、課金したい時は相談させる
④子どもに利用させるスマホやタブレット、中古のスマホ等は、ペアレンタルコントロール機能で課金制限をかけておく

なお、未成年の保護者の同意を得ない課金は、契約取消権によって、原則として取り消し、返金を求めることができる。ただし、保護者のアカウントやクレジットカードで購入していたり、子どもが保護者の同意を得ていると偽っていたり、年齢を偽っていたりした場合は、必ずしも返金されるとは限らない。やり取りが煩雑な上、全額返金されないケースもあると聞いているので、未然に防ぐことが一番確実だろう。

家族でリテラシーを高めて、安心安全に年末年始を過ごしていただければ幸いだ。

高橋 暁子 成蹊大学客員教授/ITジャーナリスト

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たかはし あきこ / Akiko Takahashi

SNSや情報リテラシー、スマホやインターネット関連の事件やトラブル、対策が専門。小中高校大学ほかで毎年数十回以上講演し相談を受けており、若者のネット利用実態と対策についても詳しい。教育出版中学校国語の教科書にコラム掲載中。光村図書小中学校道徳の教科書で情報モラルに関する校閲を担当。NHK『あさイチ』『クローズアップ現代+』他メディア出演多数。『若者はLINEに「。」をつけない 大人のためのSNS講義』(講談社+α新書)、『スマホで受験に失敗する子どもたち』(星海社新書)他著作多数。元小学校教員であり、高校生の母でもある。公式サイトはこちら

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