ヨーロッパの最西端「ポルトガル鉄道旅」の醍醐味 移動手段は高速バスが優勢、トラムは観光に特化

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以前、ニュージーランドのクライストチャーチでトラムに乗ったが、2日券はおろか1年券しかなかった。1年券では「使い回し」されそうだが、持ち帰りたくなるようなカラー写真で構成の立派な紙の切符だった。ポルトガルにはなかったが、世界各国でトラムのレストランも多くなった。観光用にレトロなトラム車両が活用されているのである。

鉄道全般で考えると、日本は地元利用者が少なくなると路線は廃止され、旧型車両は廃車となるが、路線も車両も観光用に残すという視点は日本も参考にしてもらいたい。海外では観光客の増加をうまく商売につなげていると感じる。

労働者の多くが移民

こんなポルトガルでも移民をよく目にし、その多くはアフリカ出身である。しかし、ヨーロッパ主要国や北欧などとの違いも感じる。ヨーロッパ主要国では、白人の車掌が検札、その邪魔にならないよう控えめに移民の車内販売員がカートを押してくる。現地の人と移民の仕事分担がはっきりしているように感じる。ところが、ポルトガルではバスの運転手などは多くの移民が従事していた。

つまり、ヨーロッパ主要国より、数は少ないだろうが割合としては多くの移民を受け入れていると感じられるのだ。アンゴラやモザンビークなどからの移民が多く、旧宗主国としての責務と感じているのかもしれない。

話は飛ぶがリスボンの空港に乗り入れる最大の旅客機はボーイング777-300ERで、その機体をこの空港に一番多く就航させているのはTAAGアンゴラ航空である。アンゴラの首都ルアンダとリスボンの間に朝便と夜便の2便を毎日運航している。それほどに往来需要がある。

また、ポルトガルには、日本のような大手チェーン店のコンビニはほとんどなく、個人経営のミニスーパーマーケットがコンビニの代わりだが、バングラデシュ人はじめとした、やはり移民経営の店をよく目にした。彼らは朝から夜までよく働くので営業時間が長く重宝した。こういったことから、朝夕の電車内で見かける通勤利用者は多くが移民の人たちであった。

日本でもバスの運転手不足が深刻である。先月、沖縄の路線バスにフィリピン人運転手が「特定技能1号」として採用され、日本初の外国人路線バス運転手となったが、今後は路線バス運転手にも外国人が増えていくのかもしれない。コンビニ、ファストフード、介護、農業、漁業などの業界でも多くが外国人労働者に頼るようになった。いずれ、日本もポルトガルのような風景になるのかという思いも抱かせる。

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