別業界にいた3兄弟が合流、老舗レース店『近沢レース店』大化けの裏側 30~40代女性を中心に大ヒットしたのはなぜ?
百貨店に店舗を構えていたが、近沢レース店は1階のハンカチコーナーに置かれているわけではなく、上層階にテナントとして店舗を構えていることが多い。そのため、ふらっと立ち寄るお客さんが多いわけではない。ちょうど、近澤氏が入社した時代は、それが顕著になりつつある時代でもあった。
「横浜で考えた企画を全国に広げていくと、多少の違和感も出てくる。コストとのバランスがおかしいと感じ削減もした。結果、減らしすぎて失敗もした」(近澤社長)
SNSとの相性抜群だった
試行錯誤しながら、同時に販路開拓にも励む。
「うちくらいの企業規模だと広告を出稿するのも費用的に難しい。さまざまな通販で売ることによって消費者の目に触れる機会も増え、売上の10%くらいまでは持ってこれたので、新規販路という意味では悪くなかった」(近澤社長)
しかし、通販の場合は、一部商品だけを切り売りする形になる。「販路開拓のために、テレビ通販などもやったが、タオルハンカチは売れない。単価が安過ぎる。ハンカチ何枚セットとかはテレビ通販には魅力がない。通販で売れるためには、ある程度単価も必要だった」(近澤社長)
実験的な取り組みを経て、販路として最終的に行き着いたのがオンライン強化だった。
前編『相場の3倍でも「タオルハンカチ」ヒットの納得理由』で述べたとおり、カラフルな色味に、思わず誰かに話したくなるタオルハンカチは、SNSとの相性がかなりよかった。
「デジタルの世界で人に知ってもらうには、やっぱり引っ掛かりがないとだめ。あまり深く考えていたわけではないが、SNSの投稿をみて『これはある程度いけるかも?』と思い、色柄を増やしたところ、推し活需要と合致し、“推しの色”と合わせてヒットするラッキーもあった。
色だけではなく、タオルハンカチのモチーフが曲とリンクしていると注目されたり、グループを彷彿させると話題になったりしたことも。
ふざけたものもあるが、作っている側は遊び心だと思っている。兄弟3人、得意分野はバラバラだが、その感覚は一緒で、常に面白がっている。われわれがアイデアを出しても、社内デザイナーがそれを上回る、さらに攻めたデザインを上げてきてくれることも多い」(近澤社長)


















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